2005 Fiscal Year Annual Research Report
画像解釈におけるアプリオリ情報の有効利用に関する研究
Project/Area Number |
15100003
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小杉 幸夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30108237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀山 啓輔 筑波大学, 電子・情報工学系先端学際領域研究センター, 講師 (40242309)
宇都 有昭 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (90345356)
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Keywords | 高所観測 / 病虫害推定 / 葉焼病 / 地震災害 / 衛星画像 / ハイパースペクトル / 糖度推定 / ヒト肌検出 |
Research Abstract |
本年度は、以下のI〜IIIの各項目についてフィード計測ならびに解析を実施した。また、各項目についての計測を精度良く行うために、ハイパースペクトル画像の高所観測用機器の開発・試験運用も併せて実施した。 I)農作物の非接触甘味推定におけるアプリオリ情報の有効活用:本研究項目では、山形大学農学部付属農園の協力を得て、枝豆の圃場をクレーン搭載ハイパースペクトルカメラで撮像し枝豆の旨味に大きく関係するsucroseやglucoseの含有量を収穫前に非破壊で推定する方式を提案・実施した。この処理には、ハイパースペクトル成分と化学分析結果の関係をアプリオリ情報として埋め込んだ処理系を使用した。 II)防災画像処理におけるアプリオリ情報の有効活用:本研究項目では、災害現場での救出活動を想定し、ヒトの皮膚特有の反射スペクトルや、背景となる土砂などの反射特性を可視〜中赤外にわたって計測し、これらをアプリオリ情報とするスペクトル間演算を定義することで、ヒトの肌のみを有効に抽出する指標:Normalized Difference Human Index (NDHI)を提案した。また、このような画像を夜間でも取得できるように、高光度の照明機能を有する高所画像取得系を構成した。 III)農作物の病虫害被害推定におけるアプリオリ情報の有効利用:本研究項目では、山形県農業総合研究センターと協力して、平成17年9月に庄内平野で発生した大豆の葉焼病の被害状況をハイパースペクトル画像を入力する多次元解析から評価する方式を提案し、収穫後実測された百粒重と高い相関のあることを実証した。また、低高度ハイパースペクトル観測で測定されたアプリオリ情報を活用して、高高度から観測されるマルチスペクトル衛星画像を解釈する方法についても、予備実験を行った。
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Research Products
(8 results)