2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15101007
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
海老塚 豊 東京大学, 大学院薬学系研究科, 教授 (90107384)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 勲 東京大学, 大学院薬学系研究科, 助教授 (70181302)
渋谷 雅明 東京大学, 大学院薬学系研究科, 助教授 (50170923)
|
Keywords | ポリケタイド / トリテルペン / トリテルペン合成酵素 / ポリケタイド合成酵素 / 分子多様性 / 生合成 / 機能ゲノム学 |
Research Abstract |
天然物の中でも最も構造多様性に富むトリテルペノイドおよびポリケタイドの生合成に関わる酵素群につき、新規酵素遺伝子のクローニングと精密な構造及び機能解析を基盤とした分子多様性の創出を試みた。 1。糸状菌からは初のトリテルペン合成酵素として、Aspergillus fumigatusより、抗生物質ヘルボール酸生合成に関わるプロトスタジエノール合成酵素のクローニングに成功した。 2。トリテルペン骨格水酸化酵素としてダイズよりクローニングしたβ-アミリンC-24水酸化酵素の基質特異性を検討し、イソマルチフロレノールの水酸化活性を見いだした。 3。トマトのステロイドアルカロイド配糖体α-トマチン生合成に関わる糖転移酵素をクローニングし、数種の天然ステロールに対しガラクトースを転移する活性を有することを見いだした。 4。糸状菌Alternaria solaniの生産する植物毒素ソラナピロンの生合成遺伝子クラスターをクローニングし、その中のPKSの酵素機能を同定した。また、同クラスター内の酸化酵素がソラナピロン生合成の鍵反応であるDiels-Alder環化をも触媒することを明らかにした。 5。糸状菌由来の多環性芳香族ポリケタイド合成酵素のC-末に存在するクライゼン環化ドメインが、独立のタンパクとして機能することを見いだし、また、大腸菌においても活性を有するタンパクとして発現することを確認した。 6。全ゲノム配列解析がなされた糸状菌Aspergillus oryzaeのゲノム中に、4種のType-III PKS遺伝子が存在することを見いだした。このうち発現が確認された3種の中の1種につき、同種異種発現系による機能解析を行ない、オルセリン酸合成酵素をコードすることを明らかにした。これは糸状菌におけるType-III PKSの初の機能同定である。
|
Research Products
(6 results)