2006 Fiscal Year Annual Research Report
ゾルーゲル転写システムを活用した機能性有機・無機複合物質群の創製
Project/Area Number |
15105004
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
新海 征治 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (20038045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐田 和己 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (80225911)
竹内 正之 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (70264083)
藤田 典史 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (10346819)
新森 英之 神戸大学, 大学院自然科学研究科, 助教授 (40311740)
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Keywords | ゾル-ゲル反応 / 自己集合 / ポリジアセチレン / 電界電子放出 / 有効共役長 / 有機・無機複合材料 |
Research Abstract |
本研究は、新しい有機・無機複合化概念のもと、ゾル-ゲル反応を利用することで適切なデザインにより、新しい機能性有機・無機複合材料を開発することが目的である。 昨年度までに複合化を行う種々の機能性有機分子の組織体を開発し、一部についてはゾル-ゲル反応の適用に成功した。本年度は、さらに高度な機能を有する有機集合体の構築すべく新しい光学的・電気的特性を付与した有機組織体の開発をすすめた。 1 ゾル-ゲル被覆導線開発に向けて、ポリジアセチレンの低分子ゲル内in situ重合に成功し、事前の精密な分子プログラミングにより、ポリジアセチレンの電子物性に影響する可能性のある有効共役長の制御に成功した。ジアセチレンを有する合計6種類の系統的な低分子ゲル化剤を作成し、電子顕微鏡でそのナノ繊維構造を確認した。得られたゲルに対し、紫外線照射による重合を行ったところ、全てのゲル系でゲル状態を保ったまま重合反応が進行し、プログラムの予想通り、有効共役長に応じた色調が観察された。これらは重合中に相分離することなく反応が進行することから、これらをさらにゾル-ゲル反応により絶縁被覆することで安定な被覆導電ワイヤーを作成することが可能となる。 2 分子集積により得られた遷移金属を含む低分子ゲル繊維が電界電子放出能を持つことが判明した。現段階では有機物なので高い安定性は期待出来ないが、ゾル-ゲル反応により安定性を付与出来れば、今後の電界放出デバイスの作成に期待が持てる。
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Research Products
(5 results)