2003 Fiscal Year Annual Research Report
安定化過冷却液体の大過冷却相変態の利用による高機能性非平衡金属材料の創製と工業化
Project/Area Number |
15106010
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 明久 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10108566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LOUGUINE D. V. 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60302212)
竹内 章 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (40250815)
張 涛 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70250818)
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Keywords | 過冷却液体 / 非平衡材料 / 高機能材料 / 成形プロセス / 計算機科学 / 金属ガラス / ナノ結晶材料 / 相変態 |
Research Abstract |
(1)非平衡ナノ結晶合金研究:過冷却金属液体の安定化をおこす合金成分3成分則を駆使して、より安定度の高い過冷却液体が得られる合金系を探査すると共に、大過冷却液体からの相変態の特徴を解明する。そして、この相変態の特徴を利用して、特異な原子配列構造とナノ粒径結晶固溶体が生成する合金系、および得られた新規ナノ粒径固溶体結晶合金の原子配列、構造、組織、ナノスケール成分偏析様式、機械的性質、耐食性、磁性、電気的性質などの基礎データを得て、基礎学問的および工業的有用性を検討する。合金系としては、社会ニーズの高いFe、Co、Ni基の鉄族基合金の外に、Mg基、Ti基、Al基、Cu基について調査する(これらの研究には現有の単ロール液体急冷装置、、DSC、SEM、TEMなどの装置の外に、本年度申請の設備備品である高周波溶解炉、高純度雰囲気アーク溶解炉および新東鉄-コバルト-ニッケル-モリブデン-ホウ素-珪素合金球をショットピーニングとして用いることにより、板状鉄鋼材料のショットピーニング効果を高める効果があることを見出した。具体的には、ショット領域の厚さの増加、高硬度ショット領域の高い残留応力および通常の結晶材料と比較して8倍から10倍の耐寿命の延長が認められた。この効果の増強は、通常の結晶材料では見られない金属ガラスの特徴、すなわち、低いヤング率、弾性限、高引張強度によるものと解釈される。鉄基ガラス合金の将来的な応用が期待される。 (2)新規バルク金属ガラスの研究:過冷却液体の安定化のための3成分則を上記の合金系に適用して、バルク金属ガラス単相、ナノ結晶分散バルク金属ガラス、さらにはナノ準結晶分散バルク金属ガラスの創製、構造と機械的性質を始めとする基礎物性解明、粘性流動加工性、結晶化などについて調査し、今日まで得られていない超高強度と高靭性を併せもつ新規バルク金属ガラスを得るための手がかりを探る。 (3)計算機科学予測の研究:バルク金属ガラスを中心とする非平衡相生成の成分則を熱力学的因子で記述することにより、大過冷却液体の相安定性を利用した非平衡相生成を計算機科学を用いて予測する方法の確立を図る(予測には現有の設備を用いる)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] A.Inoue, B.L.Shen, H.Koshiba, H.Kato, A.R.Yavari: "Cobalt-Based Bulk Glassy Alloy with Ultrahigh Strength and Soft Magnetic Properties"Nature Materials. 2. 661-663 (2003)
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[Publications] A.Inoue, I.Yoshii, H.M.Kimura, K.Okumura, J.Kurosaki: "Enhanced Shot Peening Effect Steels by Using Fe-based Glassy Alloy Shots"Mater.Trans.. 44・11. 2391-2395 (2003)
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[Publications] T.Zhung, S.Pang, K.Asami, A.Inoue: "Glassy Ni-Ta-Ti-Zr (-Co) Alloys with High Thermal Stability and High Corrosion Resistance"Materials Transactions. 44・11. 2322-2325 (2003)
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[Publications] D.V.Louzguine, A.Inoue: "Gold as an Alloying Element Promoting Formation of a Nanoicosahedral Phase in a Cu-Based Alloy"J.Alloys.Comp.. 361. 153-156 (2003)
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[Publications] J.Ahamed, K.Asami, A.Takeuchi, D.V.Louzguine, A.Inoue: "High Strength Ni-Fe-W and Ni-Fe-W-P Alloys Produced by Electrodeposition"Materials Transactions. 44・10. 1942-1947 (2003)
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[Publications] A.Takeuchi, A.Inoue: "Computer-Aided Development of Multicomponent Metallic Glasses"Materials Research Society Symposium Proceedings. 754. 35-46 (2003)