2004 Fiscal Year Annual Research Report
安定化過冷却液体の大過冷却相変態の利用による高機能性非平衡金属材料の創製と工業化
Project/Area Number |
15106010
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 明久 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10108566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 章 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (40250815)
LOUZGUINE D.V. 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60302212)
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Keywords | 金属ガラス / コバルト基合金 / 鉄基合金 / ニッケル基合金 / 圧力センサ / ギヤードモータ / 軟磁性材料 / 硬質磁性材料 |
Research Abstract |
本年度では、金属ガラスを用いた小型・超高感度圧力センサおよび金属ガラス製マイクロギヤを用いた世界最小ギヤードモータなどの実用材料を開発するとともに、前年度に続きCo基合金でさらなる高強度を有する新規非平衡材料を発見した。さらに、Fe基合金についても同様の高強度をもつ合金、高い飽和磁化をもつ合金、優れた硬質磁性をもつ合金を新たに開発した。開発した金属ガラスセンサは従来のステンレス鋼センサに比べて2倍以上の高圧対応が可能であり、4倍以上の感度を示す。また、金属ガラス製マイクロギヤを内蔵した直径1.5mm、減速比40:1の世界最小ギヤードモータの開発に成功した。金属ガラス製マイクロギヤは従来の鉄鋼材製マイクロギヤに比べて10倍以上の高い耐摩耗性を持つことから、ギヤードモータの超小型化と高負荷特性が実現できた。このギヤードモータは内視鏡やカテーテル等の先端医療機器の駆動源として実用化を目指した応用研究に着手している。Co基合金では5000MPa超の高強度を有する新規非平衡材料を発見した。このCo_<43>Fe_<20>Ta_<5.5>B_<31.5>a合金は72Kの過冷却液体を示し、2mm直径までのバルク材として作製可能である。また、5185MPaの超高強度、268GPaの高ヤング率、この合金の5000MPaを超える超高強度は698Kまで保たれる。また、軟磁性合金として、1.5T級の高飽和磁束密度、3A/m程度の保磁力および1kHzで17,000級の透磁率を有する合金をFe基合金で見出した。さらに、Fe-Pt-B合金の組織制御によりナノ複合組織合金を作製し、このナノ複合化合物合金が、0.79-0.82の残留磁化、0.93-1.05Tの飽和磁化、375-487kA/mの保持力および118-127kJ/m^3の最大エネルギー積を示す優れた硬質磁性材料であることを明らかにした。
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Research Products
(5 results)