2005 Fiscal Year Annual Research Report
安定化過冷却液体の大過冷却相変態の利用による高機能性非平衡金属材料の創製と工業化
Project/Area Number |
15106010
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 明久 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10108566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 章 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (40250815)
LOUZGUINE D.V. 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (60302212)
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Keywords | 金属ガラス / 過冷却液体 / 機能材料 / 合金設計 / 相変態 / 過冷却液体 / 鉄合金 / ニッケル合金 |
Research Abstract |
本年度の研究成果として、実験系ではFe-Pt-B合金およびNi基合金において新規合金を見出すとともに、理論・計算系では、バルク金属ガラスの分類を行うことにより、今後の合金開発に寄与する成果を得た。実験成果では、急速凝固したFe-Pt-B合金系でナノメートルスケールの析出相が得られることを見出すとともに、その相変態過程について調査を行い、cF4構造のFe(Pt)相とガラス相母相との混相状態にあることを明らかにした。Fe(Pt)相は加熱処理により、tP4構造のFePt規則相さらにはtI12構造のFe2B金属間化合物相に相変態することを明らかにした。また、Ni基合金において多元合金化処理により得られたNi-Nb-Zr-Ti-Pt-Cu合金が90Kを超える過冷却液体域を示すバルク金属ガラス合金を見出した。この合金は、従来知られているNi-Nb-Zr-Ti合金およびNi-Nb-Zr-Ti-Ptを基として開発されており、今後、さらなる研究の進展により、Ni基バルク金属ガラスとしての開発が期待される。一方、理論・計算系では原子寸法差、混合熱および周期律表における構成元素の周期によりバルク金属ガラスの分類を行い今日までに見出されたバルク金属ガラスが7つのグループに分類可能であることを示すとともに、その特徴からバルク金属ガラスの主構成元素を特定する方法を見出した。この研究成果は新規バルク金属ガラス合金組成の開発に対してきわめて重要であると認識される。
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Research Products
(7 results)