2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15109001
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福山 透 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10272486)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳山 英利 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (00282608)
菅 敏幸 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (10221904)
横島 聡 東京大学, 大学院薬学系研究科, 助手 (10376593)
|
Keywords | ヘテロ元素 / 天然物 / 全合成 / アルカロイド / 有機合成化学 / CH挿入反応 / 環化反応 / 高次構造 |
Research Abstract |
アルテミシジンの合成研究:分子内CH挿入反応を用いることにより、ビシクロ[3.3.0]オクタン骨格の合成に成功した。この骨格はシス配置で縮環しており、反応はより立体的に空いているconvex面から起こる。このことを利用し、アルテミシジンのカルボン酸ユニット、二級水酸基の立体的構築に成功した。続いてビシクロ[3.3.0]骨格を酸化的に切断し、分子内反応を用いて窒素原子の導入を行い、アザビシクロ[4.3.0]骨格へと変換した。その後、Curtius転位反応を用いた二つ目の窒素原子の導入、一炭素の増炭を行い基本原子の導入を完了した。現在、さらに官能基の変換を検討し、全合成達成を目指し研究を継続している。 デカルシビンの合成研究:デカルシビンに特徴的な部分構造の構築に成功した。すなわち、分子内CH挿入反応を用いたジヒドロベンゾフラン環の構築、Staudinger-分子内アザWittig反応を用いた八員環ラクタムの構築、ラジカル環化反応を用いたインドール環の構築にそれぞれ成功した。現在これらの手法を駆使し、デカルシビンの全合成に向けて検討を継続している。 アスピドフィチンの合成研究:上部ユニットとなるβカルボリンの合成に成功した。骨格の酸化に伴う下部ユニット(モデル基質としてジメトキシアニリン誘導体を使用)の導入、骨格転位を経た上部ユニットへの変換に成功した。この反応の際、窒素原子上の置換基により、転位反応生成物が異なることを見いだした。これらの構造はX線結晶構造解析を用いることにより決定することができた。
|
Research Products
(7 results)