2005 Fiscal Year Annual Research Report
新たな組織再生因子リジェネリンとしてのCTGFの役割解明と再生医歯工学的応用
Project/Area Number |
15109010
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
滝川 正春 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20112063)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 聡 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (90221936)
山本 照子 東北大学, 大学院歯学研究科, 教授 (00127250)
山合 友一朗 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (00158057)
椋代 義樹 岡山大学, 歯学部, 教務員 (50325099)
小守 壽文 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (00252677)
|
Keywords | CTGF / CCN2 / リジェネリン / 再生 / 硬組織 / 歯根膜 / 血管 / 結合蛋白 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
・正常および骨形成に異常をきたすcbfa1ノックアウトマウスを用いてCTGF/CCN2(以下CTGFと略す)が石灰化組織の発生に重要な役割を果たすことを見出し、石灰化組織の再生への応用の可能性を示した。 ・CTGFが歯根膜線維芽細胞の増殖を促進し、また、I型コラーゲンやアルカリカリファターゼ活性等の骨芽細胞との共通の分化マーカーのみならず歯根膜特有の分化機能マーカーであるペリオスチンの発現をも亢進させることを見出し、歯根膜再生への応用の可能性を示した。 ・ヒト軟骨細胞様細胞株を用いて、低酸素下で上昇するCTGFの遺伝子発現レベルの上昇が、ある種のタンパク質がCTGFのmRNAの3'-非翻訳領域に結合してmRNAを安定化させることによることを明らかにした。また、前肥大軟骨細胞層が低酸素状態にあることも見出し、低酸素が軟骨でのCTGFの高発現の一因であることを明らかにした。 ・CTGFと相互作用する分子をYeast two-hybrid systemで単離したところそのうちの一つはフィブロネクチン(FN)であった。また、CTGFが直接FNに結合して軟骨細胞のFNへの接着を増強することを明らかにした。さらに、その結合には、CTモジュールが関与していたことから、細胞接着における同モジュールの重要性を明らかにするとともに、CTフラグメントの再生医歯工学的応用の可能性を示した。 ・血管内皮細胞においてVEGFによるCTGFの遺伝子発現レベルの上昇がmRNAの安定化によるものであること、新たな血管新生阻害剤DN-9693がこの安定化を阻害すること、その阻害にはある種の核内蛋白が関わっていることを見出し、この蛋白の機能調節が血管再生の標的となり得る可能性を示した。 ・CTGFの細胞内情報伝達機構の一つとしてp38MAPKとERKに加え、新たにPKC、PI3およびJNKの役割を明らかにした。
|
Research Products
(16 results)