2004 Fiscal Year Annual Research Report
知識創造支援のための知識源情報の動的構造化に関する研究
Project/Area Number |
15200011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀 浩一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40173611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中小路 久美代 東京大学, 先端科学技術研究センター, 科学技術振興特任教員(特任教授) (00345133)
庄司 裕子 中央大学, 理工学部, 助教授 (30286174)
赤石 美奈 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (60273166)
田中 克明 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手
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Keywords | 知識創造支援 / 文脈依存性 / 創造活動支援システム / 知識マネジメント / ヒューマンコンピュータインタラクション / インタラクションデザイン / 知能情報処理 / 知識処理 |
Research Abstract |
本研究においては知識創造支援のために知識源情報を動的に構造化することをめざしているが、そもそも多くの場合、知識源となりうる情報は、ある特定の文脈に沿って強い結合力で構造化されているため、それを新たな構造化の材料とならしめるためには、いったん、結合を切断し、新しい構造化の元となりうる基本情報の単位に分解する必要がある。これを、我々は知識の液状化と呼んでいる。液状化された知識源情報においては、知識表現の基本単位として、基本概念、新しい結合の可能性、および結合を可能とする文脈依存の制約が与えられる。新たな構造化は、新しい文脈において、新しい結合を成長させることにより実現される。新しい文脈と新しい結合は、相互に依存しながら、動的に生成される。これを知識の結晶化と呼ぶ。 研究代表者の堀は、知識の液状化と結晶化の理論を構築している。応用領域に応じて知識を液状化するための基本表現単位を与え、液状化と結晶化の方法の体系化に取り組んだ。分担者の中小路は、知識の結晶化のプロセスにおけるHuman-Computer Interactionの役割について考察し、新しいタイプのHuman-Computer Interactionを提案し、システムとしての実装を行っている。知識要素間の結合と新しい文脈の両方を相互に依存させながら動的に生成するためのインタラクションを考えた。分担者の庄司は、昨年度にひきつづき、知識の動的構造化のマーケティング領域における適用の実験に加え、マーケティングに限らず、人文社会領域一般へ適用範囲を広げるための課題についても考察した。新しく分担者に加わった赤石は、知識源情報としての自然言語文章の処理について研究した。本研究においては、当初から物語表現を動的構造化の対象のひとつとして想定していたが、その実現に向けて、理論とシステム実装による実験の両面から取り組んでいる。新しく分担者に加わった田中は、知識源情報の動的構造化の工学領域への応用に取り組み始めた。宇宙工学領域における設計会議音声と開発ドキュメントを対象とすることにより、大規模複雑システムの開発支援のための応用システムの構築を行っている。
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Research Products
(6 results)