2006 Fiscal Year Annual Research Report
知識創造支援のための知識源情報の動的構造化に関する研究
Project/Area Number |
15200011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀 浩一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40173611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中小路 久美代 東京大学, 先端科学技術研究センター, 産学官連携特任教員(特任教授) (00345133)
庄司 裕子 中央大学, 理工学部, 助教授 (30286174)
明石 美奈 先端科学技術研究センター, 助教授 (60273166)
田中 克明 先端科学技術研究センター, 助手 (80376657)
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Keywords | 知識創造支援 / 文脈依存性 / 創造活動支援システム |
Research Abstract |
最終年度の平成18年度においては、理論的体系の整理を行うとともに、これまでの研究のとりまとめを行った。前年度までに、知識の液状化と結晶化と称する理論体系を提案してきたが、実際に応用システムを構築して実験してみた結果、従来の研究のほとんどが結晶化の過程に相当する部分のみに焦点をあてており、液状化の過程の研究が不十分であること、また、液状化の過程にこそ困難な問題が存在していることが明らかになってきた。そこで、本研究においては、液状化と称する過程の理論をさらに一歩進めて、知識の脱構築の理論と応用へと展開することを行った。17年度までの研究において、情報構造を液状化する時、要素間の可能結合をいかにして付与できるかが重要な問題であることを発見していたが、従来の多くの研究と同様に、正しい可能な結合を与えることをめざしていた。しかし、実際には、正しい可能結合を与えることは不可能である。なぜならば、要素間の結合は、新しい文脈において変化し、新しい文脈は要素間の結合の総体として生まれる、という循環が存在するからである。そこで、可能な結合とは、17年度までにめざしていた意味的にcoherentな結合ではなく、情報の表現それ自体を実体として捉えた時に得られる可能結合であると考えるように、理論を改めることとした。その基礎にはデリダの脱構築の哲学を据えることができると考え、脱構築エンジンを構築し、実験を行った。この脱構築エンジンについては、本研究の代表者が自ら構築し、自らのこれまでの発表論文を脱構築し再構成する、という実験を行うという段階に至った。
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Research Products
(2 results)