2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15200021
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢島 美寛 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (70134814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間瀬 茂 東京工業大学, 大学院・情報理工研究科, 教授 (70108190)
大瀧 慈 広島大学, 原爆放射線医学研究所, 教授 (20110463)
清水 邦夫 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60110946)
西井 龍映 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (40127684)
鎌倉 稔成 中央大学, 理工学部, 教授 (40150031)
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Keywords | 時空間相関分析 / 時空間点過程 / マルコフ確率場 / 空間クラスタリング / クロスバリデーション / ノンパラメトリック解析 / 離散選択モデル / 空間商圏分析 |
Research Abstract |
本年度は分担者全員参加による研究集会を1回、そして分担テーマごとの小規模な会合を随時開催した。本年度は研究期間の2年目にあたり、昨年度の成果を踏まえさらに深化した研究結果を発表し、意見交換、議論を行った。 確率場の理論と応用に関しては、クロスバリデーション法による多変量時系列のノンパラメトリックあるいはセミパラメトリックなモデル選択への応用可能性をを明らかにした。特に近年注目を浴びている、グラフィカル・モデリングに於けるモデル選択にも応用できることを示した。 時空間点過程の理論と応用に関しては、生起確率が空間的に独立性でない確率過程から計算された推定量の性質および生起確率が時間的空間的に定常性をみたすか否かを検定するための統計量の構築などに進展があった。 大規模データの推測理論と応用に関しては、人口・産業集積が時空間的な相関をもってどのように変化していくかについて、ひとつのモデルが提案された。その適用例として東京都の人口変化の解析が紹介され、実際データの解析にも一定の有効性を持つことが示された。 パネルデータの推測理論と応用に関しては、従来あまり考慮されていなかった空間的従属性を陽に取り入れたモデルが提案され、その小売店舗商圏の変遷への応用例が紹介された。 小地域統計の推測理論については、空間的従属性を考慮した多項選択モデルが提案され、有効な応用例として都下のある地域に於ける学校選択が紹介された。 なお上記研究集会では、fMRIデータにおける脳波からの応答、海洋の葉緑素濃度の時空間相関分析、美容室データの顧客行動分析に於ける空間的・地理的影響、空間的相関を考慮した樹木の生長モデルなど、多岐にわたる分野からの実際データ分析例が報告された。 前年度に比べ、時間的相関と空間的相関を別個に考慮するモデリングから両者を統合するモデリングへ確実な進展が見られた。
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Research Products
(7 results)