2004 Fiscal Year Annual Research Report
歩行支援ロボットを用いた片麻痺患者の歩行訓練と大脳機能賦活に関する臨床的研究
Project/Area Number |
15200044
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
蜂須賀 研二 産業医科大学, 医学部, 教授 (00129602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 覚 産業医科大学, 医学部, 助教授 (20269070)
和田 太 産業医科大学, 医学部, 講師 (10341512)
新小田 幸一 広島大学, 医学部, 教授 (70335644)
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Keywords | 歩行支援ロボット / 光トポグラフィー / 片麻痺 |
Research Abstract |
平成16年は、1)歩行支援ロボットの完成、2)重度片麻痺患者の歩行支援ロボット訓練の開始、3)光トポグラフィーを用いた足踏み歩行・ロボット歩行の脳マッピング測定方法の検討を行った。 1)歩行支援ロボットは対象患者により足部に不適合を生じることが判明し、足部を支持する装置を新たに2種類作製して適合を改善させ、併せてトレッドミル路面の破損箇所の修復を行い、最終的に実用モデルとして完成させた。 2)対象は7名で重度の片麻痺があり歩行不能または長下肢装具・短下肢装具で介助歩行レベルの患者であった。歩行支援ロボット訓練は1回20分間、5回/週、3週間実施し、片麻痺重症度、FIMで評価した日常生活動作、関節可動域(股、膝、足)、下肢痙性、StrengthErgoを用いた下肢筋トルク値、10m歩行時間を測定した。片麻痺重症度、関節可動域、下肢痙性に明らかな悪化または改善は認めなかったが、5例にFIMで評価した日常生活動作の改善、10m歩行時間の短縮を認め、全例に下肢筋力トルク値の増加を認めた。 3)光トポグラフィーに関しては、健常者5名に対して立位、足踏み歩行、免荷歩行、歩行支援ロボット訓練歩行時における脳マッピングを試みMRI画像に貼り付け、光センサー設置部位、装着方法、測定秒数、休息秒数、繰り返し回数などの検討を行い、測定方法の詳細を決定し、大脳賦活部位の同定も適切に実施可能となった。 なお、歩行支援ロボットと歩行支援ロボット訓練に関しては、韓国のNational Seoul UniversityおよびタイのMahidol Universityにて報告し、歩行支援ロボット訓練と脳マッピングに関しては4月にブラジルの国際身体物理リハビ学会と日本脳卒中学会、6月に日本リハビリテーション医学会で発表予定である。 平成17年4月以降はこれらの成果を基に前向き比較研究を実施する。
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