2005 Fiscal Year Annual Research Report
内分泌攪乱物質のヒト胎盤ホルモン産生系への影響を考慮した内分泌攪乱作用の検討
Project/Area Number |
15201012
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 慶一 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90068247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 剛 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (50303988)
伊藤 徳夫 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (60176352)
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Keywords | 内分泌撹乱物質 / 胎盤 / エストロゲン / ステロイドホルモン合成 / 発生毒性 / 種差 |
Research Abstract |
本研究では、内分泌撹乱物質の標的臓器として胎盤に注目し、化学物質によって任意の胎盤機能が変化した場合に、胎児へどのような影響が及ぶのかをin vivoにおいて検討を行い、将来的にin vitroにおける遺伝子発現変動の解析結果から発生毒性の予測が可能となる評価系の構築を最終目標としている。本年度は、その一里塚として、マウス胎盤特異的発現プロモーターを用いて、胎盤特異的にアロマターゼ遺伝子を発現するトランスジェニックマウス(Tgマウス)を作成し、その解析を行うことで、アロマターゼの過剰発現による胎児への影響の検討を試みた。また胎盤への感染効率を大幅に改善したRGDファイバーミュータントアデノウイルスベクター(ファイバー部分にRGD配列を持たせたもの;RGDmAd)と、マウス胎盤特異的発現プロモーター(PL)を用いて、胎盤特異的に外来遺伝子を発現させることで、胎盤での内分泌撹乱作用を再現したモデル動物の作成も試みた。PLを搭載したRGDmAdは、in vitroにおいては、胎盤細胞特異的な発現を示したが、妊娠マウスを用いたin vivoでの検討では、胎盤でのレポーター遺伝子の発現は確認できなかった。RGBmAdを用いた評価系においては、プロモーターの活性が弱い上、RGDmAdを用いた胎盤での遺伝子導入も十分とは言えない結果となった。Tgマウスの検討においては、founderマウスを出産し、それぞれTG738とTG739の2系統を得た。ジェノタイピングの結果TG738マウスにおいては、雄39匹中5匹、雌31匹中10匹の陽性マウスがそれぞれ確認できた。一方でTG739マウスにおいては、雄50匹中11匹、雌56匹中8匹の陽性マウスがそれぞれ確認できた。
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Research Products
(3 results)