2005 Fiscal Year Annual Research Report
原子間力顕微鏡による原子分子の力学的操作とナノ構造構築
Project/Area Number |
15201020
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菅原 康弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40206404)
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Keywords | 原子間力顕微鏡 / AFM / 原子分子操作 / 力学的操作 / 微細組み立て / ナノ構造 / ナノ物質 / ナノテクノロジー |
Research Abstract |
1)垂直方向の原子操作の機構と制御条件の検討 表面の原子を引き抜いたり、付与させたりといった垂直方向の原子操作について、探針の振動振幅や探針・試料間距離、温度などを変化させて系統的に調べ、その機構と制御条件を検討した。なお、そのための試料としては、垂直方向の原子操作に成功しているシリコン表面を取り上げる。 2)修飾探針を用いた垂直方向の原子操作の制御因子に関する検討 探針を修飾することにより、探針先端部の電子状態を制御することができる。このような修飾した探針は、力学的な原子操作の制御因子を解明するためには極めて重要である。このような修飾した探針を用いて、垂直方向の原子操作の機構について検討した。なお、修飾した探針としては、水素終端した探針を用いた。このような探針は、先端のダングリングボンドが水素で終端されるため、結合手を持たずに非常に安定で不活性な探針となる。 3)水平方向の原子操作の機構と制御条件の検討 原子を引き抜いたり、付与させたりといった垂直方向の原子操作だけでなく、原子を水平方向に移動させたりする水平方向の原子操作を試み、その機構と制御条件を検討する。試料表面としては、吸着エネルギーが比較的小さい、アルカリハライド結晶表面の吸着金属原子やシリコン表面上の吸着不活性原子を取り上げた。 4)分子操作の新しい制御方法の提案と制御条件の検討 操作対象に試料表面上の分子量の小さな吸着分子を取り上げ、これを力学的に垂直・水平方向に操作するための因子を明らかにした。
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Research Products
(4 results)