2003 Fiscal Year Annual Research Report
表面プラズモン共鳴型水晶発振子の開発と複雑系生体分子間相互作用の定量化
Project/Area Number |
15201025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡畑 恵雄 東京工業大学, フロンティア創造共同研究センター, 教授 (80038017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 俊明 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (50262308)
古澤 宏幸 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (60345395)
川崎 剛美 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (60334504)
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Keywords | 水晶発振子 / 表面プラズモン共鳴 / インピーダンスアナライザー / 分子認識 |
Research Abstract |
本研究の目的は、水晶発振子の金電極上に回折格子を付加することにより、水晶振動現象と表面プラズモン共鳴現象の同時観察することのできるセンサー・デバイスを作製し、構造変化の伴う複雑系の生体分子間相互作用を定量的に解析することにある。今年度の研究により以下のような成果を得た。 1)水晶発振子の金基板上に572nmのレーザー光を照射することにより、金基板上に物質が結合したことにより、レーザー光の反射角度が変化することがわかった。 2)水晶発振子にネットワーク・アナライザーをつなぎ、物質が結合したことによる振動数変化を等価回路のパラメーターとして抵抗値(R)、インダクタンス(L),キャパシタンス(C)の3つの変数として測定する事ができた。インダクタンス(L)は物質の結合量を表し、表面プラズモン共鳴の屈折率変化と対応するので、差し引いた抵抗値(R)は結合した物質の柔らかさを反映し、振動数変化と屈折率変化を同時に測定することにより、結合した物質の重さと柔らかさが同時に測定できた。 3)L値の変化から、レーザー光の照射により金基板上の水分子や結合した分子が可逆的に脱離することがわかった。 4)これらの成果を元にすれば、表面プラズモン共鳴型の水晶発振子装置の開発が可能になるめどが付いた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Ozeki, H.Furusawa, Y.Okahata: "In vitro selection of four way junction DNA"Nucleic Acids Res.Suppl.. No.3. 257-258 (2003)
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[Publications] H.Furusawa, A.Murakawa, S.Fukusho, Y.Okahata: "In vitro Selection of N Peptide-Binding RNA on a Quartz-crystal Microbalance to Study a Sequence-Specific Interaction of Peptide and Loop RNA"ChemBioChem. 217-220 (2003)
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[Publications] Y.Inoue, T.Fukushima, T.Hayakawa, H.Takeuchi, H.Kaminishi, K.Miyazaki, Y.Okahata: "Antibacterial characteristics of newly developed amphiphilic lipids and DNA-lipid complexes against bacteria"J.Biomed.Mater.Res.. 65A. 203-208 (2003)
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[Publications] 川崎 剛美, 岡畑 恵雄: "サケ精子のDNAから作るバイオフィルム"未来材料. 3. 46-51 (2003)
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[Publications] 岡畑 恵雄: "DNAフィルム"化学装置. 4月号. 60-62 (2003)