2005 Fiscal Year Annual Research Report
超高感度、高確度かつ定量的プロテオーム構造解析装置の開発
Project/Area Number |
15201043
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡村 高明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 講師 (90252569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上山 憲一 大阪大学, 名誉教授 (80093376)
望月 正雄 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 特任助手(常勤) (20379085)
中沢 隆 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (30175492)
小田 和明 北海道医療大学, 薬学部, 教授 (80094829)
綱沢 進 島津製作所, 分析計測事業部ライフサイエンス研究所, 部長(研究職) (30029962)
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Keywords | 金属錯体 / アミノ酸配列決定 / 質量分析 / プロテオーム / 蛋白質 / N端ペプチド / C端ペプチド / 標識試薬 |
Research Abstract |
昨年度の成果を元にビス(ターピリジン)ルテニウム(II)錯体型N端標識試薬について、さらに詳しい検討を行った。ロイシンとイソロイシンは質量が全く等しいアミノ酸であり、通常の質量分析では区別がつかない。理論上、MS/MSによるアミノ酸側鎖の解裂を詳細に調べることで解析が可能ではあるが、実際には低分子量の領域にはマトリックス(NALDI-TOF-MS)や溶媒(ESI-MS)が混在し、目的のシグナルとの区別が困難である。本研究課題で開発した上記のN端標識試薬を用いることで、(1)試薬の分子量が大きいため、低分子量の夾雑イオンとの分離が容易、(2)ルテニウム錯体固有の同位体パターンにより、目的物以外のシグナルとの区別が容易、(3)試薬を結合させることにより、感度が大幅に上昇することで目的物のシグナルのみを選択的に検出できるなどの点から、質量の全く等しいロイシンとイソロイシンを質量分析により容易に識別する手法を確立した。本手法は11残基のペプチドに対しても有効で、MALDI-TOF-MS以外にもESI-MSに於いても有効な手法であることを明らかにした。 昨年度に開発した、N末端にビオチン誘導体を縮合させることでN端ペプチドを選択的に回収する方法をさらに発展させ、N端ペプチドを回収後、de novo配列解析する方法を開発した。本手法はS-S結合を持つビオチン誘導体を蛋白質のN末端に反応させ、酵素消化したのち、アビジン樹脂によりN端ペプチドを回収し、酸化的にS-S結合を切断し、そのままMALDI-TOF-MSによりアミノ酸配列を決定できる。この試薬はORFinder^【○!R】として島津製作所より商品化した。 C端アミノ酸配列決定試薬についても開発を行った。まず、市販のペプチドについて検討を行ったところC端のアミン酸配列決定が行えることを明らかにした。
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Research Products
(24 results)
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[Patent(Industrial Property Rights)] タンパク質又はペプチドのC末端を修飾法、C末端固定化法、及び解析法2005
Inventor(s)
中澤 隆, 岡 むつみ, 西田 希実子, 山口 実, 九山 浩樹, 安藤 英治, 上山 憲一, 岡村 高明, 綱澤 進
Industrial Property Rights Holder
中澤 隆, 岡 むつみ, 西田 希実子, 山口 実, 九山 浩樹, 安藤 英治, 上山 憲一, 岡村 高明, 綱澤 進
Industrial Property Number
特願2005-307831
Filing Date
2005-10-21