2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15201046
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉山 弘 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50183843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂東 俊和 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20345284)
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Keywords | Z型DNA / 構造解析 / DNA損傷 / 光反応 / 修飾塩基 |
Research Abstract |
光による細胞中の構造解析法の解析を目指し、以下に示すDNA構造と反応性に関する研究を進展させた。 1.光反応によるG-カルテット構造解析 G-カルテット構造を形成するDNAオリゴマーの塩基配列中にハロウラシルを導入することにより、光反応によって構造特異的なDNA損傷が発生することを確認した。その結果、細胞DNA中でG-カルテット構造の検出法としてハロウラシルの光反応が有用であることを示した。 2.Z型DNA構造の強力な安定化 Z型DNA構造を強く安定化することができる修飾塩基(8-メチル-2'-ヒドロキシグアニン)の開発にも成功した。その結果、Z型DNAを低塩濃度条件下で構成することが可能になり、今後の研究においてZ型DNAの構造・機能解析の有力なツールとなることが期待される。 3.蛍光によるZ型-B型DNA間の構造解析 Z型とB型DNAの間の構造変化を塩基配列中にアミノプリンを導入することにより、蛍光発色の強度によって観察することが可能になった。興味深いことに、Z型とB型DNAの間の構造変化は温度によっても依存しているので、蛍光発色の強度を活用したDNAナノ温度計としての有用性も報告した。 4.光反応性の高いハロウラシルを含む塩基配列の解析 ハロウラシルをチミンの代わりに用いることにより、DNA中のチミンがハロウラシルに置き換わったDNAオリゴマーを合成することができる。そのDNAオリゴマーに対する光反応を解析すると、塩基配列特異的なハロウラシルによるDNA損傷が引き起こされることを確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Oyoshi, T., Sugiyama H.: "Efficient C2'α-Hydroxylation of Deoxyribose in Protein-Induced Z-Form DNA"J.Am.Chem.Soc.. 125・6. 1526-1531 (2003)
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[Publications] Bando, T., Sugiyama, H.: "Highly Efficient Sequence-Specific DNA Interstrand Cross-linking by Pyrrole-Imidazole CPI Coniugates"J.Am.Chem.Soc.. 125・12. 3471-3485 (2003)
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[Publications] Oyoshi, T., Sugiyama, H.: "Inhibition of Transcription at a Coding Sequence by Alkylating Polyamide"J.Am.Chem.Soc.. 125・16. 4752-4753 (2003)
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[Publications] Xu, Y., Sugiyama, H.: "8-Methylguanosine : A Powerful Z-DNA Stabilizer"J.Am.Chem.Soc.. 125・44. 13519-13524 (2003)
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[Publications] Tashiro, R., Sugiyama, H.: "Unique Charge Transfer Properties of the Four-base π-Stacks in Z-DNA"J.Am.Chem.Soc.. 125・50. 15282-15283 (2003)
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[Publications] Tashiro, R., Sugiyama, H.: "A Nanothermometer Based on the Different π-Stacking of B- and Z-DNA"Angew.Chem.Int.Ed.. 42・48. 6018-6020 (2003)