2003 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル化する世界における原理主義的思想・運動の多角的研究
Project/Area Number |
15201055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
藤田 進 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (30014525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 佳世子 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (30208615)
金井 光太朗 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (40143523)
増谷 英樹 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (50083225)
左右田 直規 東京外国語大学, 外国語学部, 講師 (30345318)
岩崎 稔 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10201948)
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Keywords | 原理主義 / 宗教ナショナリズム / ヒンドゥー・ナショナリスト運動 / 中東 / ヒンドゥー至上主義 / アメリカニズム / イスラム主義 / 民衆の生活と意識 |
Research Abstract |
15年度は、本プロジェクト最初の年にあたり、三年間にわたる活動の方向付けを行うための基礎研究会、現地調査、それらの成果としての開放講座・討論会を開催した。7月27日28日に「原理主義とは何かに」ついてイスラム主義、ヒンドゥー至上主義、アメリカニズム、原理主義的心性の構造と特性研究班各々から代表者が出席し議論した。それを土台にして、国外で調査を行い(7月八尾師誠、イラン・アフガニスタン、8月藤田進、エジプト・ヨルダン・イスラエル他、1月林佳世子、トルコ、3月増谷英樹、オーストリア)、開放講座「映画でとらえる中東 民衆の生活と意識をみる」(五回)一般に公開で開催し、映画上映、講師による講演と討論を行った。また平成16年2月にはインドおよびアメリカ合衆国からアルヴィンド・ラージヤゴパール氏とタニカ・サルカール氏を招請し、「原理主義と宗教ナショナリズム ヒンドゥー・ナショナリストとは誰か」を開催した。今年度に開催した開放講座ならびにシンポジウムは以下の通りである。 ・開放講座「映画でとらえる中東 民衆の生活と意識をみる」(記述してある開催場所を除いて東京外国語大学) 10月11日イスラエル映画「エルサレムの家」於亜細亜大学、講師新妻仁一(亜細亜大)11月1日パレスチナ映画「ガリラヤの婚礼」於東京女子大、講師藤田進、11月8日トルコ映画「はるかなるクルディスタン」、講師新井政美(東京外国語大学)、11月15日イラン映画「サイクリスト」、講師八尾師誠(東京外国語大学)、11月22日アフガニスタン映画「よみがえれカレーズ」、講師長倉晴海(写真家) ・パネルディスカッション「原理主義と宗教ナショナリズム ヒンドゥー・ナショナリストとは誰か」2月7日コーディネーター:藤田進、粟屋利江(東京外国語大学) ディスカッサント:中島岳志(日本学術振興会特別研究員)「サバルタンのエージェンシーとヒンドゥー・ナショナリズム-デリーのスラム街におけるサワー・バーラティの活動をめぐって-」角田恵理(国際交流基金アジアセンター)「農村ヒンドゥー・ナショナリスト運動を支える人々-ディーンダヤル研究所を事例に-」アルヴィンド・ラージャゴパール(ニューヨーク大学)「ヒンドゥー・ナショナリズにおける動員-今日のインドにおける問題と展望-」タニカ・サルカール(ジャワハルラール・ネルー大学)「ヒンドゥー原理主義に女性が懸けるもの-サンガ・バリワールの女性たち-」 コメント:大塚和夫(東京都立大)、近藤光博(日本学術振興会特別研究会)
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Research Products
(15 results)
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[Publications] 藤田 進: "米英攻撃で深まるイラクの「パレスチナ化」"情況. 5月号. 12-23 (2003)
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[Publications] 藤田 進: "イラク民衆の抵抗闘争はなぜ起こるのか 上"情況. 3月号. 82-91 (2004)
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[Publications] 藤田 進: "イラク南部砂漠に消えた者たちの「アラブ・アイデンティティ」"現代思想. 31-4. (2003)
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[Publications] 藤田 進: "ガザ難民キャンプで何が起きているか"世界. 1月号. (2004)
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[Publications] 藤田 進: "イスラム世界を理解するために"オルタ・フォーラムQ編『Quest』. 25. 6-13 (2003)
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[Publications] 藤田 進: "ブッシュ・ドクトリンと中東和平の挫折"自主・平和・民主のための広範な国民連合『月刊日本の進路』. 10月号. 6-8 (2003)
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[Publications] 藤田 進: "パレスチナとインティファーダ(民衆蜂起)"国家機密法に反対する懇談会だより. 44. (2003)
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[Publications] 岩崎 稔: "大学の混乱と自己破壊"現代思想. 32-4. 115-122 (2004)
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[Publications] 岩崎 稔: "囚われの高等教育 国立大学の法人化と公立大学の自己破壊のあいだの「距離」"クァドランテ. 6. 327-338 (2004)
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[Publications] 金井 光太朗: "洗練文化から見る資本主義社会の成立とアメリカの逆説"アメリカ史評論. 21. (2003)
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[Publications] Kotaro Kanai: "Gentility and Self-discipline in the Mansion Home, and a Tall Case Clock from Eighteenth Century New England : A Study in Material."Nanzan Review of American Studies. Vol.25. (2004)
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[Publications] 増谷 英樹: "ナチ支配下のオーストリアにおける強制労働"クァドランテ. 6. 200-219 (2004)
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[Publications] 左右田 直規: "ニュータウンのムスリム社会 マレーシアの近郊都市における宗教的ネットワークに関する覚え書き"東京外大 東南アジア学. 9. 106-122 (2004)
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[Publications] 林 佳世子: "トルコ共和国総理府オスマン文書館所蔵文書"史資料ハブ-地域文化研究. 1. 128-135 (2003)
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[Publications] 林 佳世子: "『デデ・コルクトの書』をめぐる歴史"菅原 睦・太田 かおり訳 デデ・コルクトの書-アナトリアの英雄物語集. 5-14 (2003)