2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15202002
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Research Institution | International College for Postgraduate Buddhist Studies |
Principal Investigator |
落合 俊典 国際仏教学大学院大学, 仏教学研究科, 教授 (10123431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 昭雄 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80022284)
梶浦 晋 京都大学, 人文科学研究所附属漢字情報研究センター, 助手 (80293950)
赤尾 栄慶 京都国立博物館, 文化資料課保存修理指導室, 室長 (20175764)
衣川 賢次 花園大学, 文学部, 教授 (20161523)
辛島 静志 創価大学, 国際仏教学高等研究所, 教授 (80221894)
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Keywords | 金剛寺一切経 / 金剛寺聖教 / 平安鎌倉写経 / 十二門経 / 安世高 / 集諸経礼懺儀 / 優婆塞五戒法 / デジタル画像 |
Research Abstract |
平成17年度に行われた当該研究の研究活動は、(1)金剛寺一切経の調査、(2)金剛寺聖教の調査、(3)新出経典・聖教の研究、(4)金剛寺一切経のデジタル化作業の五分野に分けて実施した。 (1)については、延べ日数15日の現地調査を行い、一切経約2000巻を大正蔵本と比較校勘した。その結果さらに新出経典異本『四諦経』『五王経』『七女経』『護法経』『餓鬼報応経』『集古今仏道論衡』等多数を発見した。 (2)については、今年度は20箱の聖教箱から一点ずつ文書用封筒に入れて文書箱に移し替えた。さらに、9箱をデジタル撮影して3箱までの簡略目録化作業を行った。 (3)については、前年度より引き続き安世高訳『十二門経』の注釈的研究を行い、新たに加わった新出経典・聖教の研究に取りかかった。聖教の新出資料は『千代野物語』(別名:憂き世のとも)・『佚名中世説話集』・『要法門』・『百願修持観』・『般舟讃』(断簡)・室町時代写『選択集』下・近世写『御遺告』等があり、これらに関連する調査研究を行った。 (4)については、400巻の経巻をデジタル化し、合計2100巻に達した。デジタル画像とテキストデータとのインターフェース研究では大容量時におけるソフト開発に取り組んでいる。 以上の調査ならびに研究によって一段と当該研究の進展が見られた。金剛寺一切経が奈良写経を中心とした古代からの転写本であることから新たな写本が数多く発見されることになったばかりでなく、聖教の調査でも新出写本の発見が続いている。
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Research Products
(29 results)