2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15202024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石川 義孝 京都大学, 文学研究科, 教授 (30115787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 恵美子 京都大学, 文学研究科, 助教授 (90194571)
千葉 立也 都留文科大学, 教授 (40163737)
矢野 桂司 立命館大学, 文学部, 助教授 (30210305)
由井 義通 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (80243525)
田中 和子 京都大学, 文学研究科, 教授 (50155115)
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Keywords | 低出生力 / 高齢化 / 外国人 / 家族・世帯 / 結婚難 / 地理情報システム |
Research Abstract |
当初の計画に従い、平成15年度の研究が順調にスタートした。 まず第1回の研究集会を8月2日に京都大学で、ついで第2回集会を1月11日に東京の専修大学で開催した。代表者の石川が「わが国における人口地理学史と本科研の趣旨」と題する発表を行い、既往研究のレビューをおこなって、現段階での問題を整理し、それを通じて、研究組織参加者の間での認識の共有を試みた。また、分担者も各自の関心から、各種のテーマについての発表を行った。さらに、海外文献の論評や、海外の高齢化コミュニテへの巡検も積極的に行った。 周知のように、わが国では1970年代中期以降、出生率の低下が進むとともに、人口高齢化も進んだ。これ以外にも、家族規模の縮小、家族形態の多様化、保健・医療サービスの発展、外国人の増加など、相関連する複雑な人口動向が観察される。しかし、こうした新しい動向を包括的に説明する分析的枠組みは、あいにく、いまだ提案されていないことを確認した。 ただし、新しい人口動向を包括的に分析する手法として、小地域データを駆使し、その分析や結果の地図化までを一連の作業として行う地理情報システム(GIS)の近年の発展がまことにめざましい。これは、人口停滞・減少時代における新しい人口地理学の構築に大きく貢献する可能性があることがわかった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 石川義孝: "日本の国際人口移動の転換点"応用地域学研究. 8/2. 1-13 (2003)
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[Publications] Fielding, A.J., Ishikawa, Y.: "Migration and the life course in contemporary Japan"Geographical Review of Japan. 76/12. 882-893 (2003)
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[Publications] Yano, K.et al.: "A Comparison of migration behaviour in Japan and Britain using spatial interaction models"International Journal of Population Geography. 9/5. 419-431 (2003)
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[Publications] 田原裕子ほか: "高齢者の地理学-研究動向と今後の課題-"人文地理. 55/5. 451-473 (2003)
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[Publications] 落合恵美子: "歴史的に見た日本の婚姻-原型か異文化か-"家族社会学研究. 15/2. 39-51 (2004)
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[Publications] 石川義孝: "わが国農村部における男子人口の結婚難"農村空間の研究(下)(石原潤編). F-5章. 289-305 (2003)
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[Publications] Ishikawa, Y., Montanari, A.(eds.): "The New Geography of Human Mobility : Inequality Trends?"IGU/Home of Geography. 222 (2003)