2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15203007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 安信 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (90313981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二村 久則 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (30156939)
櫻井 龍彦 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (60170643)
中西 久枝 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (40207832)
新垣 修 志學館大学, 法学部, 助教授 (30341663)
児玉 克哉 三重大学, 人文学部, 助教授 (50225455)
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Keywords | 平和 / 平和構築 / 開発援助 / 紛争 / 紛争解決 / 紛争予防 |
Research Abstract |
本年度の成果としては、まず研究ネットワークの整備が挙げられよう。本プロジェクトは4年の年限をもって計画されているが、本年度はその初年度に当たるため、まずは平和構築に関わる国際機関や、その研究に携わっている研究機関などとの連絡関係の整備が必要とされた。このため、5月に新垣研究員がハーバード大学ケネディスクール(米国)を訪れ、国際機関、NGOなどとのネットワーク構築の可能性に関する調査を行った。ここでは名古屋大とハーバード大学との共同サマースクールの開講を通じて連携関係を構築することが話し合われた。次いで8月には同じく新垣研究員がジュネーブ(スイス)の国際機関(国連機関及び赤十字国際委員会等)を訪問し、研究と実務との連携関係が模索された。さらに、翌9月には同じく新垣研究員がスリランカ復興・再定住・避難民問題省等(スリランカ)を訪れ、同国における平和構築活動の現状について聴き取り調査を行うと共に、今後の情報交換関係を模索した。同様の活動は中西研究員(イラン、トルコ)、児玉研究員(ハンガリー)らによっても展開されている。 また、本研究が幅広い学際的視点をもって特徴付けられることから、一般に参加者を求めた公開討論会が数次にわたって開催されている。第一回として、7月に中西研究員が「イラク戦争後の国際関係-ドミノ式紛争のルーツと今後の国際社会の課題」と題する報告を行ったのを皮切りに、新垣研究員が「難民と平和構築」(第二回)、櫻井研究員が「エクメーネの拡大をめぐる紛争-だれにとっての土地・開発・環境か」(第三回)、二村研究員が「トリプル・バイオレンスとコロンビア紛争」(第四回)と第する報告をそれぞれ行い、大きな反響を呼んでいる。この公開討論会は研究成果発表と問題提起の両方を兼ねた、本研究会の核となる活動であり、来年度以降も継続されることになる。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 佐藤安信: "仲裁 ベトナムのADR最新事情(7・完)"JCAジャーナル. 50(4). 44-47 (2003)
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[Publications] 中西久枝: "次の標的?イラン(総特集イラク戦争-中東研究者が鳴らす警鐘-中東世界の衝撃)"現代思想. 31(5臨増). 120-125 (2003)
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[Publications] 新垣修: "Domestic Asylum in Japan難民法(7)信憑性の判断-疑わしきは申請者の利益に"難民. 2003(4). 9-9 (2003)
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[Publications] 新垣修: "Geovanni Hernandez-Montiel v. Immigration and Naturalization Service, 225 F.3d 1084(9th Cir.2000)"アメリカ法. 2003(1). 173-178 (2003)
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[Publications] 新垣修: "日本の司法と難民保護 沈黙の傍観者から国際協力のアクターへ(特集「法の支配」の世紀はやってくるか)"外交フォーラム. 17ママ(4). 50-55 (2003)
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[Publications] 二村久則: "コロンビア・ウリベ政権1周年の評価と課題"ラテン・アメリカ時報. 46(8). 2-6 (2003)
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[Publications] 佐藤安信, 中西久枝, 児玉克哉: "初めての平和学"有斐閣(調整中). (2004)