2006 Fiscal Year Annual Research Report
IT活用による『資本論』第2部成立過程の全容解明と関連刊本・草稿のデータベース化
Project/Area Number |
15203009
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大村 泉 東北大学, 大学院経済学研究科, 教授 (50137395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守 健二 東北大学, 大学院経済学研究科, 教授 (20220006)
窪 俊一 東北大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (50161659)
宮川 彰 首都大学東京, 経済学部, 教授 (20128581)
八柳 良次郎 静岡大学, 情報学部, 教授 (20166531)
大野 節夫 同志社大学, 経済学部, 教授 (00066292)
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Keywords | 『資本論』第2部 / 新MEGA / IT編纂学 / マルクス / エンゲルス問題 / 国際マルクス / エンゲルス財団 / 『資本論』 / マルクス草稿 / エンゲルス編集原稿 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ベルリン=ブランデンブルク科学アカデミー(以下、BBAW・ベルリン)との密接な協力のもとに、(1)『資本論』第2部エンゲルス編集原稿(1884-85年),および同初版(1885年)と再版(1891年)成立過程の全容を解明し成果を新MEGA第II部第12,13巻の編集テキストに取り纏め、(2)『資本論』第2部に関するマルクス/エンゲルスの全草稿および刊本の画像データと対応する新MEGA各巻テキストとを照合可能にするデータベースを開発構築するところにあった。 新MEGA第II部第12,13巻は、国際マルクス/エンゲルス財団(本部アムステルダム・社会史国際研究所、事務局: BBAW・ベルリン)によって順次公刊されることが約定されており、第12巻は2005年12月にベルリンでAkademie Verlagから公刊された。 第13巻の編集は年度末に完了した。これが平成18年度における本研究課題の最大のテーマであり、新MEGA同巻本文テキスト部には、『資本論』第2部初版(1885年)の編集者テキストを、同巻学術アパラート部には(a)新MEGA同巻の「解題」(b)初版及び再版の成立と伝承(c)典拠文書記録(d)「編集原稿」(新MEGA第II部第12巻)と初版および初版と再版との異同一覧(e)編集者訂正一覧(f)注解(g)諸索引(文献、人名、事項)、等を作成・編集して収録した。新MEGA本巻は、本年12月に第12巻同様、ベルリンでAkademie Verlagから公刊されることが確定している。 後者のデータベース開発構築では、関係する新MEGA諸巻のデジタルテキストとアムステルダム社会史国際研究所,モスクワ・ロシア国立社会=政治史アルヒーフで蒐集したマルクス/エンゲルスの草稿画像との関連づけを中心に作業を進め、年度末にその作業を終えた。
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Research Products
(3 results)