2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15203016
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
清水 啓典 一橋大学, 大学院・商学研究科, 教授 (70114949)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 真志 日本銀行, 国際局, 調査役(研究職)
淵田 康之 一橋大学, 大学院・商学研究科, 客員教授
小川 英治 一橋大学, 大学院・商学研究科, 教授 (80185503)
三隅 隆司 一橋大学, 大学院・商学研究科, 助教授 (00229684)
地主 敏樹 神戸大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (60171089)
|
Keywords | IT / 金融サービス業 / 金融取引 / 金融市場 / 金融政策の作用経路 / 金融革新 / 決済システム / XBRL |
Research Abstract |
平成15年度は、4年間の本研究プロジェクトにおける1年目の「実態調査」の段階として、IT時代における金融業の現状と展望を考察した。とりわけ、(1)IT時代における金融サービス業の変貌、(2)ITの進展が金融取引の諸側面に与える影響、(3)IT革命が金融市場の機能に与える影響、(4)IT化が誘発する金融業の構造変化が、金融政策の作用経路に与える影響等の問題に焦点を当てた。IT革命および金融革新が日本よりもはるかに進んでいる欧米での経験は、日本の金融業におけるIT革命の影響を具体的に考察するに際して大きな参考となる。そこで、アメリカとヨーロッパにおける金融業に対するITの影響を、内外事例のヒアリングを通して実態調査することを中心的な課題として、清水・小川・中島・地主・三隅が実態調査を行った。さらに、行政・政策面からの対応に関するヒアリングとして、BISでのインタビューも行った。 これらの実態調査とともに、一橋大学における2つの研究会(「金融研究会」と「アジア金融アーキテクチャー研究会」)に上述した研究分野の研究者を招き、定例的に研究会を行い、情報意見の交換を行った。また、諸外国で行われた国際コンファレンスにおいて中間的な研究成果の発表も行った。さらには、若手研究者も交えたミニ・コンファレンスを行い、上述の研究分野における最先端の学術的な分析手法を利用した研究成果の報告会を行った。
|
Research Products
(21 results)
-
[Publications] 清水啓典: "リレーションシップ・バンキングと地域金融機関の将来ビジョン"リージョナルバンキング. 第53巻第2号. 2-9 (2003)
-
[Publications] 清水啓典, 松本訓一: "巨大銀行合併の誘因と成果"一橋論叢. 第129巻第5号. 34-52 (2003)
-
[Publications] Shimizu, Yoshinori: "Moral hazard and legal regulation in the financial market : Japan, East Europe and China"Journal of Asian Economics. 14. 23-33 (2003)
-
[Publications] Shimizu, Yoshinori, Hiromitsu, Ishi: "Introduction : New Asian Dynamism"Journal of Asian Economics. 14. 693-694 (2003)
-
[Publications] Shimizu, Yoshinori: "Moral Hazard and Legal Regulation in the Financial Market : Japan's Mega-Bank Mergers"Calla Wiemer and Heping Cao, eds., Asian Economic Cooperation inthe New Millenium : China's Economic Performance : Research in Asian Econoic Studies. (2003)
-
[Publications] 工藤健, 小川英治: "国際資本フローに支えられたアメリカの経常収支赤字"一橋大学商学部ワーキング・ペーパー. 85. (2003)
-
[Publications] Ogawa, Eiji, Junko, Shimizu: "Trade-off for common currency basket denominated bonds in East Asia"Hitotsubashi University, Faculty of Commerce, Working Pape. 87. (2003)
-
[Publications] Ogawa, Eiji, Kentaro, Kawasaki: "Possibility of Creating a Common Currency Basket for East Asia"JBIC Institute Discussion Paper. 5. (2003)
-
[Publications] Ogawa, _Eiji, Takatoshi Ito, Yuri, Sasaki: "Cost, benefits, and constraints of the currency basket regime for East Asia"Asian Development Bank ed., Monetary and Financial Integration in East Asia : The Way Ahead, Volume 2, Palgrave. 209-239 (2004)
-
[Publications] 小川英治, 工藤健: "アメリカへの資金流入の変化と世界経済への影響"伊藤隆敏+財務省財務総合政策研究所編著『検証・アメリカ経済』日本評論社. 229-281 (2004)
-
[Publications] 中島真志: "国際的な決済システム改革の流れとわが国の方向性"国際開発研究フォーラム. 23巻. 21-33 (2003)
-
[Publications] 中島真志: "Correspondence Report from Basel 1〜3"Global Technology & Operations Japan. Vol.1-3. 70-73, 52-55, 24-25 (2003)
-
[Publications] 地主敏樹, 岡本光技, 高橋豊治: "金融危機下の金融緩和:1991年のFOMC"国民経済雑誌. 第189巻第5号. 1-18 (2004)
-
[Publications] 三隅隆司: "日本人の貯蓄行動と選好-行動経済学の視点から-"一橋大学商学部ワーキングペーパー. 94. (2004)
-
[Publications] 三隅隆司, 林康史, 安田行宏: "外国為替市場の効率性-大幅なレート変動後の相場動向に関する実証研究-"一橋大学商学部ワーキングペーパー. 95. (2004)
-
[Publications] 永田邦和, 三隅隆司: "規制当局の名声と裁量的銀行閉鎖政策"一橋大学商学部ワーキングペーパー. 96. (2004)
-
[Publications] Yasuda, Yukihiro, Shin'ya Okuda, Masaru Konishi: "The relationship between bank risk and earnings management : EVidence from Japan"Review of Quantitative Finance and Accounting. (Forthcoming).
-
[Publications] Konishi, Masaru, Yukihiro, Yasuda: "Factors affecting bank risk taking : Evidence from Japan"Journal of Banking and Finance. vol.28. 215-232 (2004)
-
[Publications] 小西大, 趙ファンソク: "自己株式取得に対する株価の反応"一橋論叢. 第130巻第5号. 22-39 (2003)
-
[Publications] Konishi, Masaru, Yukihiro, Yasuda: "Eidence on a cause of Japan's prolonged banking crisis"Applied Economics Letters. vol.10,No.3. 853-855 (2003)
-
[Publications] 淵田康之: "XBRL入門"日本経済新聞社. 245 (2003)