2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15203026
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
坂元 章 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (00205759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
箕浦 康子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 客員教授 (20135924)
菅原 ますみ お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助教授 (20211302)
鈴木 佳苗 筑波大学, 大学院・図書館情報メディア研究科, 講師 (60334570)
内藤 まゆみ 高崎経済大学, 経済学部, 講師
小林 久美子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, COE研究員
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Keywords | テレビ番組 / 暴力描写 / 向社会的行為描写 / 内容分析 / 小学生 / 中学生 / 縦断調査 / テレビ視聴の影響 |
Research Abstract |
本研究では、テレビ番組の暴力描写、向社会的行為描写の内容分析研究と、これらの描写の視聴と攻撃性、向社会性の影響を検討する縦断調査研究を行い、テレビ番組の暴力性、向社会性の評価、テレビ番組視聴の影響、強い影響力を持つテレビ番組の内容の特定と体系的評価システムの構築を行うことを目的としている。 平成17年度は、昨年度に引き続き、平成15年度に作成した日本語版コード化マニュアル(米国テレビ暴力研究(National Television Violence Study ; NTVS)のコード化マニュアルを翻訳・修正したもの)に基づいて内容分析研究を実施した。その結果、日本のテレビ番組(フィクション)の暴力描写のほうがNTVSよりも視聴者への危険因子とされる描写は全般的に少なかったが、暴力行為後の苦痛描写や罰の描写が少ない、現実性が高いといった特徴があることが示された。向社会的行為描写については、行為が成功する場合が多かったものの、報酬が与えられる場合は少なく、向社会的行為の学習を促進する要素はあまり含まれていないことが示された。さらに、ニュース番組についても内容分析を行った結果、暴力行為に対する罰がフィクション番組より多かった。 縦断調査では、昨年度に調査を実施した首都圏、地方の小学校計17校(小学校5年生)、中学校計17校(中学校2年生)を対象として調査を実施し、現在各16校から回答を得ている。平成16年度のデータを分析した結果、小・中学生ともに、全般的に、テレビ番組の視聴量と攻撃性の間との関係性は示されなかったが、暴力シーンの視聴量と攻撃性、暴力シーンの嗜好性と攻撃性の間に関係性が見られた。また、向社会的描写については、小学生では、向社会的行為シーンの視聴量と向社会性、中学生では、向社会的行為シーンの視聴量と向社会性、向社会的行為シーンの嗜好性と向社会性の間に関係性が見られた。
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Research Products
(11 results)