2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15204001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
桂 利行 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40108444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 毅 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70201506)
寺杣 友秀 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (50192654)
中村 郁 北海道大学, 大学院理学研究科, 教授 (50022687)
塩田 徹治 立教大学, 理学部, 名誉教授 (00011627)
加藤 文元 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50294880)
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Keywords | 代数多様体 / モジュライ空間 / カラビ・ヤウ多様体 / K3曲面 / 楕円曲面 / 数論幾何 / 代数幾何 / ピカール数 |
Research Abstract |
本年度は,代数多様体とモジュライ空間の包括的な研究を行なうため,Workshop on Algebraic Geometry in Tambara(於東京大学玉原国際セミナーハウス,2005年10月5日-7日),Tokyo Seoul Conference-Arithmetic and Algebraic Geometry(於東大数理123号室,2005年11月25日-26日,J.Keumと共同),第6回代数幾何・数論及び符号・暗号研究集会(東大数理大講義室,2006年1月25日-27日,岡本龍明,平松豊一と共同)の3つの研究集会を主催した.Xを代数的閉体k上のn次元非特異完備代数多様体とする.Xの標準束が自明的でH^i(X,O_x)=0(i=1,...,n-1)となるとき,Xはカラビ・ヤウ多様体と呼ばれる.n次元偏極カラビ・ヤウ多様体Xの族π:Χ→Mを考え,v=π_*Ω^n_<X/M>とおけば,これはMのチャウ群の元を与える.この元はMのストラティフィケーションと関係する.M_<2d>を次数2d(p【lambda bar】2d)の偏極K3曲面のモジュライスタック,π:X→M_<2d>を偏極K3曲面の普遍族とする.研究代表者は本年度の成果として、複素数体上定義されたK3曲面の場合を取り上げ,van der Geerとの共同研究として,v^<18>=0を示した。この系として,M_<2d>に含まれる完備代数多様体の最大次元が17次元であることが示せた.この結果はモジュライ空間の中にどのくらい大きな完備代数多様体が存在するかという一般的な問題をM_<2d>の場合に解決したものである.研究分担者齋藤毅はGrothendieck-Ogg-Shafarevichの公式を任意次元で証明し,加藤文元は非アルキメデス的幾何における代数曲線の軌道体の,Mumford一意化に関連した軌道体一意化の存在のための必要十分条件を与えた.また,塩田徹治は楕円曲面のmaximalな特異ファイバーとDavenport-Stothersトリプルの関係を明らかにした.
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Research Products
(7 results)