2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15204014
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田村 裕和 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10192642)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷田 聖 理化学研究所, 中央研究所, 研究員 (00360587)
藤井 優 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30302079)
高橋 俊行 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50281960)
|
Keywords | ハイパー核 / ゲルマニウム検出器 / γ線分光 / Λ核子相互作用 / BGOカウンター / 高計数率 / Hyperball / PWOカウンター |
Research Abstract |
●クローバー型Ge検出器とBGOカウンター6組を現有のHyperballと組み合わせ、Hyperball2を建設するための作業を行った。 ・Ge検出器の高速回路をクローバー型Ge検出器に接続して高計数率での検出効率や分解能を調べた。KEK K6ラインのπ中間子ビームを用いて、本実験と同じ条件でのテスト実験(T536)を行ったところ、現Hyperballに用いているGe検出器とほぼ同程度の耐高計数率が得られた。 ・クローバー型Ge検出器用BGOカウンターを組み立て、その性能を、線源およびπ中間子ビームを用いて調べた。時間分解能は1MeVで2-4ns(FWHM)と十分良く、高エネルギーバックグランドの除去能力も十分あることが確かめられた。 ・Hyperball2の全体設計を行った。また、VME/FERAによる高速のデータ収集系を設計し、VME crateやTDCなどの必要回路を整備した。 ・BGOに代わる高速のバックグランド抑止カウンターとして、将来PWOカウンターを用いる可能性を調べた。2cm厚のPWOカウンターを、Ge検出器を囲んで配置し、πビームを用いて高エネルギーバックグランドの除去性能を調べた(T536実験)。BGOと比べ遜色ない結果が得られた。 ●2001年に米国ブルックヘブン研究所で行った、Hyperballを用いたハイパー核γ線分光実験(E930)のデータ解析を行い、ほぼ終了した。^<16>_ΛO,^<15>_ΛN,^7_ΛLi,^9_ΛBe等のγ線が観測され、^<16>_ΛOデータからΛ核子間のテンソル力の大きさが始めて得られた。さらに、2002年にKEKで行ったHyperball実験(E509,E518)の解析も行い、静止K中間子吸収による上hyperfragmentのγ線や、^<11>_ΛBのγ線が観測された。これらの結果をもとに、Hyperbll2での実験を検討、立案した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] H.Tamura et al.: "Recent Progress in γ-Ray Spectroscopy of Hypernuclei""Electrophotoproduction of Strangeness on Nucleons and Nuclei" Ed.K.Maeda et al., World Scientific (Shingapore). (印刷中). (2004)
-
[Publications] Y.Miura et al.: "A Recent Experiment with Hyperball"Acta Physica Polonica B. (印刷中). (2004)
-
[Publications] Y.Sasao et al.: "^7_ΛLi Ground-State Spin Determined by the Yield of γ Rays Subsequent to Weak Decay"Physics Letters B. 579. 258-264 (2004)
-
[Publications] H.Tamura et al.: "Gamma Spectroscopy of P-Shell Hypernuclei and ΛN Spin-Dependent Interactions -Report of BNL E930"Modern Physics Letters A. 18. 85-94 (2003)
-
[Publications] H.Tamura: "Matter with Strangeness"Nuclear Physics A. 721. 84-93 (2003)
-
[Publications] T.Tanida et al.: "High-resolution γ-ray spectroscopy of hyperfragments produced by stopped K^- reaction"Nuclear Physics A. 721. 999-1002 (2003)