2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15204021
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
笹尾 登 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10115850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦川 順治 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (00160333)
野村 正 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10283582)
東 保男 高エネルギー加速器研究機構, 工作センター, 助教授 (70208742)
野田 章 京都大学, 化学研究所, 教授 (20114605)
谷口 敬 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (60163630)
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Keywords | パルス蓄積法 / 光共振器 / 小型硬X線源 / エミタンス測定 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「パルス蓄積法」と呼ばれる新しい技術を開発し、光共振器の性能を飛躍的に向上させる事にある。またこの技術を応用して、 ●「レーザー光」による電子ビームの冷却実証実験を行う、 ●「レーザーワイヤー測定装置」の高性能化を図る、 ●将来の実用化を目指し、小型硬X線源の予備的実験を行う、 事を目標としている。 本年度に於ける具体的成果は以下のとおりである。 1)共振器の製作を用いパルス・レーザーの増幅実験を遂行した。この結果、3Wの入力に対し、230倍の増幅を達成し、目標の1000倍を達成する基礎を築いた。 2)光共振器をATFダンピングリング内に実際に組み込み、世界ではじめてパルス・レーザーによるガンマ線の生成を観測した。現在の最大カウントは毎秒40万カウントである。 3)同時にレーザーワイヤー測定装置して動作させ、レーザーワイヤー測定器としても信頼性の高い装置であることを確認した。 本研究課題の当初の目標に掲げられていないが、パルス・レーザーを使ったレーザーワイヤー測定装置が、電子ビームのバンチ長を測定するモニターとして有用であることを確認した。従来、電子ビームのバンチ長はストリークカメラを用いて測定されている。ストリークカメラによる測定結果と本方式は概ね良い一致を示すことを確認した。本方式はストリークカメラとは全く異なる原理を用いるため、新方式のモニターとして有用性が高まると期待される。
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