2003 Fiscal Year Annual Research Report
極限熱放射線環境における高強度・高純度K中間子ビームラインの研究
Project/Area Number |
15204024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
野海 博之 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (10222192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永江 知史 高エネルギー加速器研究機構, 大強度陽子加速器計画推進部, 教授 (50198298)
高崎 稔 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (70044782)
今里 純 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (40107686)
小林 隆 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (70291317)
家入 正治 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50192472)
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Keywords | K中間子 / 2次ビームライン / 標的 / 耐放射線電磁石 / 大強度ビーム |
Research Abstract |
平成15年度の研究実績について、以下のとおり7つの項目について実施したのでそれぞれ概要を記す。 1:耐熱耐放射線標的 直接水冷型回転円盤標的の基本設計を進めた。冷媒(水)の流動試験から得られたデータをもとに有限要素法による解析を行い、円盤の除熱効率に対して円盤の半径や回転数などが最適化された。また、保守点検シナリオについての設計がなされた。 2:遮蔽体、コリメータ、スリット モンテカルロ計算コードを用いて標的回りのビームライン機器や遮蔽体への熱付与、放射線強度および残留放射能の評価を行い、標的周辺の機器配置が決定された。 3:耐熱耐放射線電磁石 2次ビームライン先頭の電磁石については真空槽中での運転が必要と判断し、真空仕様の電磁石を試作し大型真空槽での運転試験を実施した。また、実機のための電磁気的設計が進められた。 4:耐放射線静電分離装置 設計が進められた。従来静電分離装置と比較して、耐放射線性の観点から選定部品が見直され、保守性や放射線遮蔽上の観点から高電圧導入ポートや真空ポートの配置および真空槽の内径の最適化が図られた。 5:耐熱真空パイプ、真空シール 標的下流の真空バイプへのビームロスを見積り必要な径や推奨される材質が設計された。着脱の容易なあたらしい真空フランジと真空シールの開発を進めた。 6:耐熱放射線ピームモニター ビームロスを検出する同軸空気電離チューブを開発した。ビームパイプ中の残留ガスを用いたビームモニターを試作し、ビームによる試験を実施した。 7:ビームライン光学 1つの標的に接続される2本の荷電K中間子ビームラインの光学的設計を行った。それぞれの最大運動量は2GeV/cと1.1GeV/cであり、ストレンジネス核物理実験やK中間子稀崩壊物理実験に供される。
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Research Products
(1 results)