2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15206007
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
笹木 敬司 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00183822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 繁樹 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (80321959)
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Keywords | 放射圧 / 単一微小液滴 / 界面張力 / 弾性応答 / キャピラリー波 / ナノテクノロジー / 表面弾性波 / レーザー分析 |
Research Abstract |
本研究では、液/液界面や単一微小液滴の界面張力、単一高分子鎖のメカニカルな特性を非接触かつ高精度に計測することを目的として、レーザー光の放射圧により誘起したキャピラリー波を利用した新しい分子弾性応答解析手法を開発した。本手法では、レーザー干渉縞の放射圧により液/液界面、高分子集合体表面にナノオーダーの周期的な凹凸を誘起する。さらにビームを電気光学変調素子で干渉縞を掃引し表面弾性波を伝搬させると、界面エネルギーにより定まる変調周波数において共鳴振動により表面波が増強し、それをプローブの回折光強度から解析するという全く新しい手法である。液中微小液滴の場合は、強度変調した集光ビームの放射圧により液滴表面の一点を励振させると、球境界条件により表面弾性波が共鳴し、これをプローブ光散乱パターンから観測する。 本年度は、狭帯域波長可変レーザーで微小球の散乱パターンをモニタしながら周波数を走査して共鳴条件を解析するシステムを構築した。また、レーザー集光スポットを走査しながら微粒子の運動を3次元ポジションセンサーで観測し、微粒子のメカニカルな応答を解析した。さらに、DNAが1本鎖から2本鎖への状態遷移に伴う弾性応答変化の解析について検討を深めた。 微小球は高いQ値と微小なモード体積を実現する共振器として注目されており、微小球レーザーの研究が活発になされているが、微小であることからQスイッチやモードロック等の共振器の変調は困難とされてきた。本研究では、外部からのレーザー光圧で表面弾性波を制御して微小球共振器を変調しレニザー発振のコントロールを試みた。また、光と表面弾性波のwhispering gallery modeが整合したときの光閉じ込め現象について理論解析と平行してレーザー発振の状態変化を実験的、数理的に解析した。
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Research Products
(3 results)