2004 Fiscal Year Annual Research Report
波長可変フェムト秒ファイバレーザを用いたプラズマ励起表面反応の動的計測法の構築
Project/Area Number |
15206012
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
後藤 俊夫 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50023255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 勝 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80242824)
西澤 典彦 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (30273288)
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Keywords | 近赤外分光 / 吸収分光 / 多重反射 / 表面反応 / 有機分子 / プラズマ / フェムト秒 / ファイバレーザ |
Research Abstract |
近赤外波長可変フェムト秒レーザーと超多重反射時間減衰法(キャビティーリングダウン法)を用いたプラズマ励起表面反応の動的計測法の構築を行い、下記の成果を得た。 1.超短パルスファイバレーザーと光ファイバを組み合わせることで、波長1.3〜2.0μmの領域における波長可変な超短パルス光源や、波長1.55μmを中心として1000nmのスペクトル幅を持つスーパーコンティニューム光(SC光)の開発に成功している。本研究では、高感度な計測のため、SC光源の広帯域化、超短パルス化を行った。3種類の異なった機能を有した光ファイバを融着接続したハイブリットファイバを用いて、1180〜2150nmにおいてフラットで、パルス幅14fsのSC光を生成することに成功した。この際のピークパワーは、従来のものと比較し、5倍増加した。 2.近赤外フェムト秒レーザを用いたキャビティーリングダウン法においては、高感度、高速な検出法が必要不可欠であり、そのためホモダイン検波、差動増幅及びデジタルフィルタからなる検出法を用いたキャビティーリングダウン法を構築した。波長1200〜1850nmの範囲で反射率99.8%以上の特性を有する高反射ミラー2枚からなるキャビティーとフェムト秒レーザ、高感度検出法により、リングダウンタイムの計測に成功した。得られたリングダウンタイムは理論値と比較し、短いものであった。これは、レーザ光の拡がりの影響が大きいと考えられるが、光学系の最適化等によるレーザー光のコヒーレンスの向上、受光系の改良により、理論値に近いリングダウンタイムを得ることが可能と考えられる。
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Research Products
(5 results)