2006 Fiscal Year Annual Research Report
変調光放射圧トラッピングプローブによる微細加工形状のナノ複合計測に関する研究
Project/Area Number |
15206016
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高谷 裕浩 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (70243178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 照剛 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (00334011)
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Keywords | マイクロ部品 / 光放射圧 / マイクロプローブ / レーザトラッピング / 3次元形状 / 表面微細形状 / ナノ計測 / 複合計測 |
Research Abstract |
平成18年度は,前年度までに開発した要素技術とレーザトラッピングプローブを用いたナノCMM測定システムの構築および2次元振動型レーザトラッピングプローブに関する基礎実験を遂行することにより,本計測システムの有効性を示すとともに,位置座標および傾斜角の測定を同時に可能とする新たなプローブ技術を開発し,以下の研究成果を得た. 1.計測システムを構成するコンパクトなプローブユニットおよびステージ構造および制御の基本設計を行い,プローブ光学系とナノ分解能リニアスケールを搭載したナノ3軸座標ステージから構成される,ナノCMM計測システムおよび計測ソフトウェアを開発した. 2.長さ基準であるよう素安定化He-Neレーザにレーザブルな2波長レーザを光源とする3軸同時ヘテロダイン干渉計測によって,ナノ3軸座標ステージの運動精度を測定し,位置決め分解能5nm以上,ロストモ一ション16nm以下の精度であることを示した.さらに,標準マイクロガラス球(直径168μm±8.5μm)の3次元測定によって,直径162.9μmの測定結果が得られ,開発したナノCMM計測システムがマイクロ3次元形状の測定に有効であることを示した. 3.プローブに2次元振動を与え,その振動状態を検出することが可能であることを示した.また,プローブが測定面に接近する際にバネ定数や粘性抵抗係数がどのように変化するかを調べ,測定物近傍で粘性抵抗係数が大きく変化することを確認した. 4.振動状態の変化が大きい周波数を調べ,振幅情報,位相遅れ情報を用いて位置検出を行った.円運動プローブをx, y2方向のシリコンウエハ壁開面に接近させたところ,位置検出分解能がx方向50nm, y方向31nm程度であることを確認した.さらに,プローブ球円運動の全方向の振幅値を検出することによって,測定面の近接角を特定できる可能性があることを示した.
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Research Products
(4 results)