2005 Fiscal Year Annual Research Report
テラビット級情報ストレージのナノメータヘッドディスクインタフェースの創製
Project/Area Number |
15206019
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
多川 則男 関西大学, 工学部, 教授 (50298840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 淳暢 関西大学, 工学部, 教授 (80026202)
新井 泰彦 関西大学, 工学部, 教授 (80131415)
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Keywords | ハードディスク / ヘッドディスクインタフェース / ナノトライボロジー / 超薄膜液体潤滑膜 / PFPE潤滑剤 / スライダヒステリシス挙動 / 環境 |
Research Abstract |
本年度は超薄膜液体潤滑膜の自然拡散流動特性におよぼす環境(温度)の影響に関して調べた。そして温度が高温になると流動特性が高くなる傾向にあることおよびそれは潤滑膜の分子構造などに依存することなど、その基礎的な特性を明らかとした。またこれまで存在する各潤滑膜の膜厚に対する表面エネルギー特性に関して測定して、潤滑膜の分子構造と表面エネルギーとの関係に関して検討した。 スライダと潤滑膜との相互作用でおこるスライダタッチダウン・テイクオフヒステリシス挙動に関しては、減圧試験法を導入することにより、スライダヒステリシス特性におよぼす潤滑膜材料およびその膜厚の影響について実験的に検討した。そしてそこから得られた実験結果およびこれまで得られている実験結果とを総合的に考察して、スライダタッチダウン現象およびスライダテイクオフ現象を支配する物理的因子に関して明らかとした。さらにこの結果を基に、次世代のヘッドディスクインタフェースを設計するための設計指針について考察していくつかの有効な設計指針や具体的な対策を提案した。またスライダヒステリシス挙動におよぼす環境(おもに温度)の影響に関しても減圧試験法を用いて実験的に検討した。そして、スライダタッチダウン・テイクオフ特性におよぼす温度の影響について検討するとともにその影響が潤滑膜材料によって大きく変わることを明らかとした。 スライダと超薄膜液体潤滑膜の相互作用に関する基礎研究として環境制御型AFMを用いて、ダイヤモンドプローブ(スライダを模擬)と潤滑膜との静的なフォースカーブをもとめることによりその相互作用を調べた。特に湿度の影響に関して実験を行った。その結果、潤滑膜の凝着力特性、分離圧特性におよぼす湿度の影響ならびにそれらの影響が潤滑膜材料によって大きく異なることなどを見出すことができた。
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Research Products
(5 results)