2003 Fiscal Year Annual Research Report
高精度・X線低破爆・低侵襲を特徴とする手術ロボットと医用CAD/CAMシステム
Project/Area Number |
15206026
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
光石 衛 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90183110)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 昌彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (10312951)
守屋 秀繁 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30092109)
割澤 伸一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20262321)
藏本 孝一 ナカシマプロペラ(株), メディカル事業部, 部長(研究職)
橋詰 博行 岡山大学, 大学院・歯学総合研究科, 助教授 (60237922)
|
Keywords | ロボティック・サージェリ / 医用CAD / CAMシステム / 人口膝関節置換術支援システム / 工具経路生成 / CT画像 / レジストレーション / 通信プロトコル / 骨の切削機構 |
Research Abstract |
初年度である今年度は,まず,人工関節置換手術支援システムに要求される仕様策定を行った.具体的には,人工関節置換手術の現在の術式を分析し,これにロボティックシステムを導入した場合のシステム構成を検討した.検討の結果,以下に示すシステム構成を提案した:(1)術前支援システム(事術計画システム,医用CAD/CAMシステム),(2)術中支援システム(骨切除ロボット,骨切除ロボット・コントローラ,脚把持治具,位置決めシステム,医師操作用インターフェイス,術中コントロール・システム),(3)術後支援システム(術後評価システム). 提案したシステム構成に基づき,以下に示す要素システムのプロトタイプを開発した. (a)システムの各モジュールを相互に通信ネットワークによって接続することを前提として,各モジュール間で情報をやり取りする際の通信プロトコルを規定した. (b)本システムの中核となる構成要素の一つである骨切除ロボットの設計・製作を行った.手術台・ベッドへアプローチする並進3自由度,人工関節設置面を決定する回転2自由度,設置面内で切削動作を実現する並進2自由度と軟部組織を回避する回転1自由度の合計9自由度とし,床面からこの順に自由度を配置した.この自由度配置によって,位置決め容易性,切削時の安全性,工具経路決定の容易性が実現されていることが特徴である. (c)上記の仕様策定に先立ち,豚の骨を使った切削力の計測と切削機構の解明を行った. (d)脚部固定治具のプロトタイプを設計・試作した。剛性の増強が今後の課題である。 (e)術前支援システムの仕様を策定しそのプロトタイプを開発した.患者の3次元CT画像に基づいて,医師が容易に人工膝関節の設置位置及び姿勢を決定できるユーザインターフェイスを構築した.3次元CT画像の処理時間を大幅に短縮可能な画像処理手法を提案し,これをシステムに取り込んでいることが特徴である. (f)工具経路自動決定システムのプロトタイプを構築した. (g)レジストレーションシステムを構築するための基礎データとして,下肢の特徴点抽出とそれに基づいたレジストレーション誤差評価を行った.
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Mamoru MITSUISHI, et al.: "Development of a 9 Axes Machine Tool for Bone Cutting"Annals of the International Institution for Production Engineering Research (CIRP Annals.). 52/1. 323-328 (2003)
-
[Publications] 藤原 一夫, 橋詰 博行, 割澤 伸一, 光石 衛, 他: "人口膝関節全置換術骨切りロボットの開発"第34回日本人工関節学会プログラム抄録集. 256 (2004)