2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15206063
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
久野 覚 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (70153319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥宮 正哉 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (30160815)
山下 哲郎 名古屋大学, 工学部, 助教授 (00239972)
八田 武志 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (80030469)
古賀 一男 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (30089099)
唐澤 かおり 名古屋大学, 環境学研究科, 助教授 (50249348)
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Keywords | 居住環境 / 豊かさ / アンケート / 温熱環境 / 住宅 / 住宅面積 / プレザントネス / シミュレーション |
Research Abstract |
日本の住宅事情は、質・量ともに向上してきたが、未だ十分に満足のいく状態ではない。地球環境問題の深刻化とともに、必要十分な機能を備えた良好な住宅ストックを整備する必要がある。本研究の目的は、人間の真の欲求から求められる原点となる理念的住宅の設定と、構造の異なる二種類の快適性(積極的な快適性と消極的な快適性)から導かれる満足感の構造を組み合わせた評価法を開発することである。 2年度目に当たる本年度は、以下の活動を行った。 1)建築環境工学グループ:本年も本グループが中心となり、3グループ共同で名古屋市内の3つの住宅地の計1200人を対象に、意識調査を実施した。また、これとは別に、宅地の選定についてその判断要素を調べることを目的にインタビュー調査を実施した。さらに、住宅内での移動における温熱快適性調整の可能性について、床面積の大きな2棟を実測調査するとともに、シミュレーションでの検証を行った。名古屋市消防局救急出動データによる住宅の浴室・トイレ事故件数分析、および名古屋市近郊の住宅における住宅内室間温度差と居住者の主観申告との対応を分析した。 2)建築計画グループ:住宅の「豊かさ」について、実際の諸室の面積・評価・理想的な広さの関係から、閾値を求めた。リビングやダイニングなどの公室についてはその値を定めることはできなかったが、寝室を始めとする機能空間については、住宅地(立地)の違いなどの居住者属性による差はあるものの大凡の値を得ることができた。 3)心理生理グループ:住宅の豊かさに加え、楽しさなどについて検討し、原点となる住宅像について探った。また、居住環境と住宅の質の関連性についても検討を行った。さらに、共同アンケートの中では、住宅の豊かさにおけるトレードオフの関係と、プラスαの要素に関する設問を用意し、検討を行った。居住者の住宅観の類型化とその特性についても予備検討を始めた。
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Research Products
(6 results)