2003 Fiscal Year Annual Research Report
日本大都市圏の環境マップの提案と環境改善のためのシミュレーション
Project/Area Number |
15206065
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
石野 久彌 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (80150267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郡 公子 宇都宮大学, 工学研究科, 助教授 (20153504)
中山 哲士 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (90264598)
永田 明寛 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (60228020)
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Keywords | 環境共生建築 / ヒートアイランド防止 / 細霧冷房 / 渦相関法 / シンチロメーター / 芝生環境 / ガラス建築 / HOTMAC |
Research Abstract |
本年度は接地境界層の乱流輸送についての実測、特にわが国に新規に建設された環境共生建築とその敷地環境について詳細に測定した。その概要は以下のとおりである。1)公園化した施設であるので、ガラス屋根の上に深さ6mmの水があり、日射熱の透過を和らげ、可視光はそのまま通し、注がれた顕熱は潜熱になって上空へ拡散され都市のヒートアイランド防止に役立っている。定量的に解析するために水盤上部に3次元超音波風速計、H2O, CO2アナライザー、上向きと下向きの長短波日射計、下部にも透過日射計、そして多くの熱電対による温度分布測定を行った。また近くのTV塔展望台バルコンからサーモカメラ、分光放射計で解析した。2)水盤周りの歩廊の熱環境を心理面を含めて解析した。3)水盤下部は四周に壁がなく外気に開放された半屋外空間であるが、その冷房として細霧吹き出し冷房の効果解析を行った。揺らぎをもつ冷房であること、冷気は居住域に落ち着くこと、霧の粒子は更に小さい方が好ましいことなどがわかった。また四周がない斬新な空間を通常の閉空間と比較するためにHASP/ACLDによるシミュレーション解析を行った。4)敷地内公園の芝生環境をシンチロメーター、含水率計、熱伝導率計などを用いて調査した。5)夏期、秋季、冬季の3シーズンにそれぞれ10日前後集中的に実測した。 実測と同時にプログラムSTREAMを用いて建物内外の気流性状を計算するとともに、プログラムHOTMACを用いて名古屋を中心とした中部地域というメソスケールでの熱環境をシミュレーション解析した。陸風、海風の影響、クールスポットの状況を把握した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 金子, 郡, 石野他: "東京都内各地の熱流・熱環境の実例研究"日本建築学会大会学術講演梗概集. D-1. 699-670 (2003)
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[Publications] 宮田, 石野, 永田: "冬期都心部における熱流特性に関する研究"日本建築学会大会学術講演梗概集. D-1. 701-702 (2003)
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[Publications] 三宅, 石野, 永田他: "グランドの熱収支持性に関する実測研究"日本建築学会大会学術講演梗概集. D-1. 203-704 (2003)
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[Publications] 野村, 石野, 永田他: "都市表面における日射反射特性の実態調査"日本建築学会大会学術講演梗概集. D-2. 375-376 (2003)
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[Publications] 石野, 永田, 郡他: "建物屋上と周辺市街地における熱流・熱環境の実測"空気調和・衛生工学会学術講演会論文集. 1433-1436 (2003)
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[Publications] 石野, 永田, 一ノ瀬 他: "都市街路空間における分光放射環境の実測研究"空気調和・衛生工学会学術講演会論文集. 1457-1460 (2003)