2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15206072
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中西 和樹 京都大学, 理学研究科, 助教授 (00188989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇山 浩 大阪大学, 工学研究科, 教授 (70203594)
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Keywords | 階層的多孔構造 / ゾル-ゲル法 / 超分子鋳型 / シリカ / 有機無機ハイブリッド / 表面修飾 |
Research Abstract |
有機無機ハイブリッド組成の前駆体としてビス(トリメトキシシリル)エタンを、超分子鋳型効果によるメソ孔のテンプレート剤としてポリエチレングリコール(EO)-ポリプロピレングリコール(PO)-ポリエチレングリコール(EO)トリブロック共重合体を、テンプレート剤の分子集合を促進する添加剤としてトリメチルベンゼンおよびベンジルアルコールを用い、相分離を伴うゾル-ゲル反応を利用して、細孔径分布の狭い連続マクロ孔と、テンプレート剤による整ったメソ孔とを併せ持つゲルを作製した。その結果、テンプレート剤とトリメチルベンゼンおよびベンジルアルコールの3成分の比率を最も重要なパラメーターとして、2次元六方最密構造の円筒状メソ孔をもつマクロ多孔体の生成する組成範囲が見出された。この際に、テンプレート補助剤に濃度と、安定化される棒状ミセルの長さに相関があるため、出発組成に応じて短いミセルが横方向に集合した板状構造、中程度の長さのミセルが集合した俵状構造、および十分長いミセルが集合した繊維状構造、を作り分けることができた。X線回折測定により、いずれのマクロ骨格構造においても2次元六方最密構造の長距離秩序はほぼ単結晶的な高い秩序で存在したが、ミセルの長さが短い場合の方が長距離秩序が高くなる傾向が認められた。 純シリカ組成においては、トリメチルベンゼンを含まない類似組成において、出発組成中の水を高濃度にすることにより、単結晶的なメソ孔秩序をもつ数ミクロンの骨格からなるマクロ多孔体を得ることができた。このシリカゲルを透過型電子顕微鏡による3次元観察したところ、局所的にも高い秩序を保った円筒状メソ孔が確認され、さらに円筒状メソ孔の側壁は多数の横穴によって連結されていることが示唆された。そこで電界放射型走査電子顕微鏡でゲル骨格表面の観察を行ったところ、側壁に多数の長細いメソ孔が認められた。
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Research Products
(7 results)