2005 Fiscal Year Annual Research Report
超平坦化・超洗浄プロセッシングにおける分子オーダ基盤技術の確立
Project/Area Number |
15206085
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
東谷 公 京都大学, 工学研究科, 教授 (10039133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 陽一 京都大学, 工学研究科, 助手 (60243044)
新戸 浩幸 京都大学, 工学研究科, 助手 (80324656)
鈴木 道隆 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教授 (20137251)
飯村 健次 兵庫県立大学, 工学研究科, 助手 (30316046)
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Keywords | 原子間力顕微鏡 / 摩擦力 / 水和層 / LFM / 分子動力学法 / 離散要素法 / CMP |
Research Abstract |
CMPと呼ばれる平板の超平滑化・超洗浄プロセッシングにおいては、研磨剤に微粒子が用いられることが多い。研磨精度のさらなる向上のためには、この作用メカニズムの解明が必要不可欠である。このため、粒子-平板間および粒子-粒子間の表面間力と表面間摩擦力などを理解する必要がある。本年度は、電解質水溶液中のシリカ粒子・シリコンウェーハ基板間の摩擦力のメカニズムを分子レベルで明らかにした。具体的には、以下のことを明らかにした:(1)一価電解質の場合、電解質濃度と共に摩擦力は極端に小さくなり、その順序は陽イオンの離液順序すなわち水和エンタルピーと一致するため、摩擦力は陽イオン周りのFree waterの量に依存すると思われる;(2)摩擦力はシリカ表面の分子オーダーの凹凸に非常に敏感で、その値は表面の清浄法にも著しく影響を受ける;(3)摩擦力は、陽イオンの価数にも複雑に変化することが明らかになり、2価の場合は水和エンタルピーと共に一旦低下するが、その後増加すること、3価の場合はさらに増加する;(4)3価陽イオンの場合はさらに複雑で、摩擦力は一旦増加した後、低下する現象が存在し、その原因は陰イオンである;(5)摩擦力は溶液pHと共に著しく低下し、その原因はpH=10程度で現れる厚さ約1〜1.5nmのHairy層の存在である;(6)Hairy層と電解質イオンとの関係は非常に複雑である。また、計算機シミュレーションでは、(1)ファンデルワールス力により互いに付着する粒子の集合体により結晶表面をモデル化し、構成粒子の数十倍程度の研磨剤粒子を一定力で押し付けながら一定速度で走査する時の摩擦力を計算し、押し付け力に対する依存性を検討し、(2)不純物粒子を結晶表面上に配置し、不純物粒子と結晶構成粒子の相互作用とその除去の可否の関係を検討した。
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Research Products
(10 results)