2004 Fiscal Year Annual Research Report
未来社会における海上輸送システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
15206096
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
貴島 勝郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90038042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 宏之 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30114862)
高崎 講二 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (30154769)
古川 芳孝 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (90253492)
茨木 洋 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20274508)
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Keywords | 船舶 / 自動航行 / 操縦運動 / 海洋環境保全 / 海上輸送 / 操船支援 |
Research Abstract |
未来社会を見据えた新しい海上輸送システムの構築のためには,海上輸送を担う船舶の運航の自動化および操船の効率化,海上交通の安全の確保ならびに主機のリモートメンテナンスシステムの確立等が不可欠であることから,船舶の運航の完全自動化と人間による細やかな操船技術の両者を融合させたハイブリッド型の海上輸送システムを開発することを本研究は目的としている。 第一年度には,衝突の危険度の判断パラメータとして船舶の固有閉塞領域を利用し,また障害物と自船の閉塞領域間の距離を避航開始のタイミングを与えるパラメータとする避航アルゴリズムを構築し,シミュレーション計算により衝突回避システムの有効性の検証を行った。その結果,停止船と十分な距離を保ちながら安全に航過することが可能であることを確認したが,停止船を航過した後の航跡がややオーバーシュートする傾向が見られた。 そこで,第二年度である今年度は,より効率的に停止船の避航することを目的として,第一年度で構築した避航アルゴリズムの改良を行った。また同時に,自船の周囲を航行中の船舶との衝突回避問題に対しても適用可能となるように,避航アルゴリズムの拡張を行い,閉塞領域の大きさや2船間の距離等のパラメータが避航運動に及ぼす影響について,シミュレーション計算により検討を行った。 さらに,今年度構築を行った衝突回避アルゴリズムの有効性の検証を目的として,第一年度に開発を行ったRealtime Kinematic GPSと光ファイバージャイロを利用した模型実験システムを利用して,屋外の池において停止船の避航を想定した模型実験を実施した。その結果,風や波等の外乱を受けた状態においても,本研究において構築した避航アルゴリズムは有効に機能し,目標航路からのオーバーシュートを生じることなく停止船と十分な距離を保ちながら,安全に避航を行うことが可能であることを確認した。
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Research Products
(3 results)