2004 Fiscal Year Annual Research Report
mRNAサーベイランスの分子機構及びその生理、病理的役割の解析
Project/Area Number |
15209013
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Research Institution | Yokohama City University Graduate School of Medical Science |
Principal Investigator |
大野 茂男 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10142027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 秀一 横浜市立大学, 医学研究科, 助教授 (80228759)
鈴木 厚 横浜市立大学, 医学研究科, 講師 (00264606)
水野 恵子 横浜市立大学, 医学部, 助手 (90221803)
秋本 和憲 横浜市立大学, 医学部, 助手 (70285104)
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Keywords | ナンセンス変異 / mRNA分離 / mRNAサーベイランス / p53 / プロテインキナーゼ / リン脂質キナーゼ / RNAヘリカーゼ / ATPアーゼ |
Research Abstract |
本研究では、NMDの分子機構の更なる解明と同時に、その成果を利用して、NMDの操作が、医学・医療面でどのような応用可能性を有するかを探る事を目的とした。 (1)mRNAサーベイランス系の分子機構の解析 hSMG-1によるhUPF1のリン酸化とそれに引き続くサーベイランス複合体のリモデリングの過程が、mRNAサーベイランス系における最も大切なナンセンスmRNA識別の段階と関わっていることを示唆する結果を得てきた。この過程のさらに具体的な機構を明らかとすることが可能となった。 (2)mRNAサーベイランス系の特異的阻害技術の応用展開 これまでに開発したいくつかの特異的なmRNAサーベイランス系の特異的阻害技術を用いることにより、変異遺伝子に由来するナンセンスmRNAだけを増加させることができる。これを用いることにより、未知の変異遺伝子を同定する事ができるはずである。この新たな疾患遺伝子発見法の有用性を検証した。 (3)mRNAサーベイランス系の特異的阻害技術の応用展開 これまでに、hSMG-1のノックアウトマウスを作成している。線虫では、mRNAサーベイランス系を抑制することにより、隠されていた遺伝子変異を顕在化することが知られており、遺云学のツールのひとつとなっている。hSMG-1のノックアウトマウスを用いることにより、この可能性をほ乳類で検証する。疾患モデルマウス作成法に、全く新しい方法論を提示できた。
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Research Products
(7 results)