2006 Fiscal Year Annual Research Report
神経・免疫・内分泌ネットワーク形成と調和的組織形成機構の発生工学的解析
Project/Area Number |
15209034
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
大谷 浩 島根大学, 医学部, 教授 (20160533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八田 稔久 島根大学, 医学部, 助教授 (20238025)
橋本 龍樹 島根大学, 医学部, 助手 (90252907)
松本 暁洋 島根大学, 医学部, 助手 (70346378)
宇田川 潤 島根大学, プロジェクト研究推進機構, 助手 (10284027)
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Keywords | マウス胎児 / 子宮外発生法 / レプチン / NPY / LIF / ELISA / ACTH |
Research Abstract |
レプチンの胎生期・新生児期における作用につき、レプチン欠損ob/obマウスと野生型の脳の比較および胎児へのレプチン投与実験を進めて、レプチンの大脳皮質の神経細胞への効果を明らかにして論文に発表した。NPYについても、新生児期の大脳皮質における軸索伸長および髄鞘形成に関する作用に関する所見を、レプチン欠損ob/obマウスと野生型の脳などの比較、新生児へのNPYおよび受容体拮抗剤投与などによりさらに詳細に検討し、結果を論文にまとめて投稿した(現在修正中)。 gp130 superfamilyのリガンドなどのサイトカインなどについて、昨年に引き続いてELISAによる血清、脳脊髄液、羊水中における定量的解析を進めた。この過程でマウス胎児から得られる微量な検体から高感度にタンパクを定量できる汎用的なELISAキットを開発し、特許申請した。これを用いて定量解析し、特に白血病抑制因子(LIF)の血清、脳脊髄液、羊水中における時期特異的な定量的変化を明らかにし、大脳など臓器の組織形成との関係を解析して論文を発表した。 昨年度までに引き続き、ACTH産生腫瘍であるAtT-20培養細胞をマウス胎児皮下へ注入して生着させ、持続的高濃度ACTHの一次的および二次的効果を解析した。腎臓、生殖腺における効果がより詳細に明らかになったのに加えて(投稿準備中)、大脳の組織形成に及ぼす影響についても解析を進め、予備的な所見が得られた。 本研究の今後の発展へ向けてこれら全身各臓器間の組織形成における「調和」を包括的に解析するため、ミクロレベルとマクロレベルを連結することを考案した。そのための不可欠な手法として臓器の計測とその数理解析に着目し、まず予備的検討として胎児の脳幹および胚子の全身の計測値について解析を行い論文として発表した。
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Research Products
(8 results)