2005 Fiscal Year Annual Research Report
神経幹細胞機能異常としての統合失調症の病態発生に関する研究
Project/Area Number |
15209036
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
森 則夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00174376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武井 教使 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (80206937)
三辺 義雄 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (60181947)
中村 和彦 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (80263911)
佐藤 康二 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80235340)
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Keywords | 統合失調症 / 神経幹細胞 / 動物モデル / LIFRノックアウト・マウス / VLDLR / ApoER2 / X線照射 / 末梢血マーカー |
Research Abstract |
1.神経幹細胞機能異常に基づいた統合失調症モデル動物の開発:(1)雄性SDラット(8週齢)の頭部に5GyのX線を6回、合計30Gyを分割照射した。海馬歯状回および側脳室下帯における神経幹細胞(BrdU陽性細胞)数は照射後3ヶ月で著明に減少していた。メタンフェタミン腹腔投与による移所行動量は、照射後1ヶ月で変化はなかったが、3ヶ月後には著明に増加していた。MK-801腹腔内投与でも3ヶ月で同様の反応性の亢進が認められた。社会的行動は照射後1ヶ月、3ヶ月ともに低下していた。感覚運動関門の評価として先行刺激抑制試験を行ない,照射後3ヶ月で軽度障害を認めた。空間認知機能の評価としてモリス水迷路試験をおこない、照射後3ヶ月で軽度障害をみとめた。(2)Leukemia inhibitory factor receptor(LIFR)ノックアウト・マウスでは神経幹細胞数と増殖能が低下していることが分かっている。このマウスにメタンフェタミンを腹腔内投与すると移所行動量が増加した。しかしMK801投与では変化がなかった。先行刺激抑制試験にも変化がなかった。(3)照射後3ヶ月のラットの脳室および海馬歯状回に胎児脳から培養した神経幹細胞を移植した。移植後4週でMK-801投与による異所行動量の測定を行ったが、移植による改善はみとめられなかった。 2.統合失調症の血液マーカーの検索:未服薬の統合失調症患者と気分障害患者について、リンパ球中のvery low-density lipoprotein receptor(VLDLR)とapolipoprotein E receptor 2(ApoER2)のmRNA発現量を調べた。VLDLRは統合失調症患者で減少していたが、気分障害患者では変化がなかった。一方、ApoER2は統合失調症患者では変化していなかったが、気分障害患者で減少していた。
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Research Products
(4 results)