2004 Fiscal Year Annual Research Report
早期の癌に対する標準的放射線治療方法確立のための研究
Project/Area Number |
15209038
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山田 章吾 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60158194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
晴山 雅人 札幌医科大学, 医学部, 教授 (10173098)
西村 恭昌 近畿大学, 医学部, 教授 (00218207)
高井 良尋 東北大学, 病院・助教授 (50107653)
早渕 尚文 久留米大学, 医学部, 教授 (20108731)
根本 建二 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (10208291)
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Keywords | 放射線治療 / 早期癌 / 標準的治療方法 / 頭頸部癌 / 肺癌 / 食道表在癌 / 悪性リンパ腫 / 前立腺癌 |
Research Abstract |
画像診断の進歩により早期の癌が高率に発見されるようになり、また高齢化社会の進行に伴い放射線治療の役割が増している中で、治癒の可能性の高いこれら早期の癌に対する標準的放射線治療方法(照射野、照射方法、線量分割法、総線量、小線源との併用、化学療法との併用など)は確立していないのが現状で、本研究はその確立を目指すものである。本年度は昨年度に引き続いて研究分担施設等の過去のデータを集積、解析すると同時に、臨床試験のプロトコールについて検討した。頭頸部領域では早期中咽頭癌143例が集積され局所再発26例、頸部リンパ節転移15例について照射野、線量などの点から詳細に検討した。I、II期下咽頭癌について九大の40例を解析した。この解析結果に基づき早期下咽頭癌の全国調査を行う予定である。早期肺癌については、昨年度行った241例の解析結果に基づき、II期肺癌に対する線量増加試験について検討した。また早期肺癌に対して定位放射線治療とUFT併用療法に関するランダム化比較試験について検討した。食道表在癌に対しては、すでに標準的治療方法の推奨を行っているが、照射野の広さあるいは小線源治療併用の是非について結論が得られていないので、それぞれphase IIIの臨床試験プロトコールについて検討した。I、II期悪性リンパ腫についても、75歳以上症例を対象として化学療法併用有無についてのphase III臨床試験プロトコールについて検討した。早期非浸潤性乳癌に対するboost照射の意義と適応について症例集積と臨床試験について検討した。早期前立腺癌に対して、病理学的指標のグリソン・スコアからみて精嚢を照射野含めるべきか否かを検討し、その妥当性を知るための臨床試験について検討した。過去の症例の集積が不十分な領域では引き続き症例集積を進めると同時に、解析が終了した領域では早急に標準的治療方法確立のための臨床試験を開始する予定である。
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Research Products
(37 results)