2006 Fiscal Year Annual Research Report
活性化NKT/樹状細胞システムによる肺癌の免疫療法に関する検討
Project/Area Number |
15209045
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
藤澤 武彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (80110328)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 克 理化学研究所, 横浜研究所・免疫・アレルギー科学総合研究センター, センター長 (80110310)
中山 俊憲 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (50237468)
飯笹 俊彦 千葉県がんセンター, 呼吸器科, 主任医長 (10272303)
本橋 新一郎 千葉大学, 大学院医学研究院, 産官学連携研究員 (60345022)
|
Keywords | NKT細胞 / 樹状細胞 / 臨床試験 |
Research Abstract |
α-ガラクトシルセラミドパルス樹状細胞投与の臨床試験と評価 primary end pointを安全性及び副作用の評価とともに直接的な抗腫瘍効果の評価に置き,secondary end pointを特異的免疫応答性の評価に置く,α-ガラクトシルセラミドパルス樹状細胞療法の第2相試験を開始した。対象は原発性肺癌手術不能進行期症例及び肺癌術後再発とする。末梢血単核球を成分採血機にて分離採取し,比重分離法にて精製しGM-CSFを使用して樹状細胞へと1から2週間かけて分化誘導する。この培養細胞にα-ガラクトシルセラミドをパルスし、患者に点滴静注にて投与する。投与細胞数は第1相試験での最大投与数である1x10^9/m^2に固定し,20症例を目標に,現在17症例に対して樹状細胞投与および解析が終了した。 NKT細胞特異的免疫反応の解析として,flow cytometerを用いた末梢血NKT細胞分画及びCD3+T細胞分画,NK細胞分画を経時的に測定している。さらにELISPOT法を用いて,NKT細胞特異的刺激であるα-ガラクトシルセラミドにて樹状細胞療法前後で末梢血単核球を刺激し,NKT細胞及びNKT細胞によって2次的に活性化されるNK細胞からのインターフェロンγ(IFN-γ)産生を経時的に測定している。 17症例の抗腫瘍効果と免疫学的反応の詳細な解析結果として,末梢血をαガラクトシルセラミドにより再刺激した際のIFN-γ産生が樹状細胞療法後に著明に増加している症例において,治療後に腫瘍が再増大するまでの期間が延長し,生存期間も延長する傾向が認められた。NKT細胞を標的としたα-ガラクトシルセラミドパルス樹状細胞療法において,治療後のIFN-γ産生能の亢進が予後延長に非常に大切であるとする報告は今までに無く,本研究にて始めて明らかとなったことである。
|
Research Products
(12 results)