2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15253001
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
安仁屋 政武 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (10111361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安間 了 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (70311595)
青木 賢人 金沢大学, 文学部, 助教授 (30345649)
佐藤 和秀 長岡工業高等専門学校, 教授 (80113398)
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Keywords | パタゴニア / 完新世 / 環境変動 / エクスプロラドーレス氷河 / ペリート・モレーノ氷河 / カービング |
Research Abstract |
今年度は南北パタゴニア氷原の氷河を対象として、2班に分かれて調査した。いずれも、昨年も調査して気象観測ロガーなどを設置して長期観測を続けている氷河である。 チリ・北パタゴニア氷原の北東角に位置するエクスプロラドーレス氷河で、氷河流動観測、気象観測、氷河融解量観測、流出河川の流量観測を2004年12月に3週間行なった。さらに、モレインの年代決定のための資料サンプリング、並びに樹木の年齢測定を行なった。氷河流動測定では、短期間の流動に加えて、昨年設置した6基点のうち5基点をリカバリーして年間流動の測定を行なった。昨年モレイン上に残置した温度ロガーを回収して、年間の気温の資料を得た。新たに、気象観測点を氷河から50km離れた地点、モレイン上、氷河上に設けた。氷河上以外は次回まで設置して長期の記録をとる予定である.氷河融解量は15点で計測した。河川の流量観測は河川がモレインを横切るところに計器を設置して行なった。昨年に引き続き、カーボン14での年代測定のため、モレインから木片、腐食植物を8点採取した。 アルゼンチン・パタゴニア南氷原のペリート・モレーノ氷河にて、2004年11月20日から12月22日まで氷河観測を行なった。継続観測の一つとして、氷河中流部の表面高度の測量をおこなった。昨年までのデータと比較することにより表面低下の可能性が観測された。また、同地域において5地点のディファレンシャルGPS観測点を利用したストレイングリッドを設定し、再測定することにより歪速度の観測をおこなった。モレーノ氷河末端の湖対岸より、三角測量によるカービングフロント付近の氷河ブロックの移動追跡をおこない、氷河流動の短期変動をしらべた。また同地域での写真測量、融解観測、氷河湖水位観測および波による崩壊モニター、中流部における年間流動観測用のGPS記録計設置、氷河脇山腹における長期写真記録計および温度計測のロガー設置などをおこなった。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Overview of Glaciological Research Project in Patagonia 20032005
Author(s)
Aniya, M., Satow, K., Skvarca, P., Anma, R., Aoki, T., Sawagaki, T.Tanikawa, T., Naruse, R., Glasser, N., Harrison, S.
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Journal Title
Bulletin of Glaciological Research 22
Pages: 109-119
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