2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15253006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
星野 光雄 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (40023626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 英一 名古屋大学, 博物館, 助教授 (30324403)
山本 鋼志 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (70183689)
門平 睦代 名古屋大学, 農学国際教育協力研究センター, 助教授 (20313976)
杉谷 健一郎 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (20222052)
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Keywords | 土壌浸食 / ガリー浸食 / 砂漠化 / 乾燥地域 / ケニア / 土地利用 / 地質 / 地形 |
Research Abstract |
(1)土壌浸食研究会 標記研究会を立ち上げ、現地調査へ向けて4回の研究会を開催した。第1回土壌浸食研究会:2003年4月18日・於名古屋大学、第2回土壌浸食研究会:2003年5月10日・於名古屋大学、第3回土壌浸食研究会:2003年6月18日・於名古屋大学、第4回土壌浸食研究会:2003年7月8日・於名古屋大学。これらの研究会では、世界各地の土壌浸食の実態をレビューするとともに、調査国ケニアで特に力点を置いて調査すべき項日を洗い出した。また、現地調査に必要な諸手続きを行い、現地調査における安全確保を全員で改めて確認した。 (2)現地調査 2003年7月15日〜2003年8月23日の40日間(旅行日を除いて36日間)、ケニアに赴き、調査準備4日間、現地調査21日間、調査総括11日間の日程で実施した。当初の計画通り、本年度はケニア西部の土壌浸食地帯を集中して調査した。ナイロビ大学の海外共同研究者もこれに参加した。土壌浸食の激しい場所では、深さ14m、総延長2km以上に及ぶガリー(深溝)が形成され、年々10〜20mの速度で上流に向かってガリーが発達している実態を明らかにした。最も大規模なガリーについては、詳細な地形測量と地質調査を実施するとともに、ガリー周辺の地形、地質、生態、土地利用に関する調査も行った。そのほか、UNEP、ICRAFなど、土壌浸食に関連する在ケニアの研究機関を訪問し、情報交換を行った。 (3)調査総括 ナイロビ大学地質学教室において、海外共同研究者を交えて調査総括を行い、以後の研究計画を検討した。本年度調査結果を速報として公表すること、および、来年度はナイロビ大学においてワークショップを開催すること、などを決定した。 (4)室内研究 現在、日本に持ち帰った土壌・堆積物試料についての室内実験を進行させている。これによって、試料の堆積学的・鉱物学的性質を明らかにしていく。 なお、本年度現地調査の成果を地質学雑誌に公表した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hoshino, M., Katsurada, Y., Yamamoto, K., Yoshida, H., Kadohira, M., Sugitani, K., Nyangaga, J.M., Opiyo-Akech, N., Mathu, E.M., Ngecu, W.M., Kinyamario, J.I., Kang'ethe, E.K.: "Gully erosion in Western Kenya"Journal of the Geological Society of Japan. 110/2. iii-iv (2004)
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[Publications] 諏訪兼位, 星野光雄, 大崎雅一: "砂漠砂の多様性"アフリカ研究. 63. 17-26 (2003)
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[Publications] 星野光雄: "名古屋大学の初年度教育に取り入れた「アフリカ学」"アフリカ研究(日本アフリカ学会創立40周年記念特集号). 特集号(印刷中). (2004)