Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 徳行 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00144692)
西 弘嗣 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20192685)
川幡 穂高 東北大学, 理学研究科, 教授 (20356851)
北里 洋 海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 領域長 (00115445)
大河内 直彦 海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (00281832)
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Research Abstract |
6月に岡田が共同研究者のBeaufort博土,Fabienne博士,CEREGEの掘削技術者Decobar氏と共にSt.AndreのOAE層を視察し,OAE1bに相当するKillian層準掘削の好適地を確認した。ここは河岸段丘の上に位置し,水利の問題は全くない上に地層が水平で,Killian層までは15m程度の掘削で到達できる。このため,昨年使用した,傾斜掘りが可能であるが経費の高いFORACO社の掘削装置を使わなくても,CEREGE所有の掘削装置でOAE層のコアを採取できることが分かった。そこで,Decobar氏と協議して9月にSt.AndreでのKillian層準掘削を行うこととした。 9月に北大の沢田・高島,静岡大の加藤・伊藤,海洋研究開発機構の飯島が現地に入り,CEREGEの掘削装置を使って目的のKilian層準の完全コア3本の採取に成功した。この内の1本はバクテリア研究用に振り分け,掘削直後に現地で必要な処理を行って研究に必要な部分を加藤が日本に持ち帰った。残りの2本のコアは掘削終了直後に海洋研究機構に空輸し,坂本と飯島がコアを半割して樹脂で固め,岩相の記載と非破壊測定を行ってから昨年採取したGoguel層準のコアと一緒に半割コアの片方を1月に北大に輸送した。 北大では10月頃からmm間隔での資料採取に必要な技術を検討し,市販のドリルと十字動装置を組み合わせた精密資料採取装置を12月に作り上げた。現在,この資料採取装置を使ってKillian層準とGoguel層準から2〜3mm間隔での石灰質ナノ化石用試料採取を行っている。 一方,昨年採取したGoguel層準については各分担者が分析を進めており,有孔虫と石灰質ナノ化石については大体の分析を終わって,研究成果の一部を1月に東大海洋研で開かれた古海洋学シンポジュウム発表した。
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