2005 Fiscal Year Annual Research Report
開発著しいハノイ都市圏における近郊農村・下町・新住宅地の町づくり研究
Project/Area Number |
15254004
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
友田 博通 昭和女子大学, 国際文化研究所, 教授 (00155582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
マーク チャン 昭和女子大学, 国際文化研究所, 講師 (60327955)
島田 敏男 奈良文化財研究所, 平城宮跡発掘調査部遺構調査室, 室長 (60187432)
福川 裕一 千葉大学, 工学部, 教授 (90156761)
モリス マーティン 千葉大学, 工学部, 助教授 (20282444)
篠崎 正彦 昭和女子大学, 短期大学部, 助教授 (10312175)
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Keywords | ハノイ / 近郊伝統農村 / 都市下町 / 新住宅地 / 文化財保存 / 伝統重視 / 将来像策定 / 計画策定 |
Research Abstract |
近郊農村ドンラム村は、調査結果に基づきソンテイ市・ハテイ省・文化情報省とベトナム側研究スタッフにより構成された保存条例作業部会が保存計画を作成、平成17年11月28日、新文化財保護法適用第一号の文化財として国指定された。本年は、対象を建造物から伝統生活へと拡大、観光推進計画も視野に、現在も残るドンラム村の祭礼・衣服・食品・家具などの伝統調査を実施した。 下町ハノイ36街区は、ハンバック通り・ハンボン通りから、マーメイ通り・ファトロック通りの調査へと移行した。また、ハノイ遺跡管理事務所と協議の上、調査に基づき修復対象家屋としてハンバック47番を選定し文化財復原計画を作成、JICA・民間企業等に協力を要請中で、実際の保存活動を実施すべき段階になった。 新住宅地は、昨年に引き続きチュンホア超高層住宅群の調査を実施した。チュンホアでは廊下にのみ窓の面する部屋を持つ従来の平面型が改められた。次のベトナム超高層住宅に共通する問題点として、共用空間が最小限の廊下しかないことが注目され、本年は子育て環境を取り上げた。 また、本年は新たに住居・食物・衣服の3地区比較調査隊を編成、3地区に共通の観点で調査を実施した。超高層住宅と伝統農家と下町高密住宅地、住居形態の相違もさることながら、居住環境・栄養状況・衣服実態等、ベトナムの急激な開発と生活近代化が極端な差異と歪をうんでいた。とはいえあまりに急激な速度でできた格差のため問題視する意識はなく、むしろみんなが開発を喜んでいるというのが現在の状況である。とはいえ学校教育に共通性がTV等の普及が進んでおり、この差異が急速に縮小する方向の上で社会経済が動くと予想される。
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Research Products
(6 results)