Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 和広 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (60215770)
加藤 鎌司 岡山大学, 農学部, 助教授 (40161096)
辻本 寿 鳥取大学, 農学部, 教授 (50183075)
佐藤 洋一郎 岡山大学, 総合地球環境学研究所, 教授 (20145113)
阿部 純 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (00192998)
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Research Abstract |
本研究班を構成する下記の5グループが中国周縁国を訪問し,のべ6回にわたって現地調査を行った.その概要は下記の通りである. 1.オオムギ・コムギグループ;中国雲南省におけるムギ類の多様性を明らかにする目的で,8月3-17日にわたり,北西部の四川省およびチベット自治区の境界地域および西部のムギを調査した.いずれの地域においてもムギ類の在来品種を見ることができた.特にオオムギは裸麦が多く,三叉芒や着色粒も認められた. 2.イネグループ;ベトナム北部から中国南縁部における陸稲の変異を明らかにするために,11月6日-19日までハノイから昆明にかけて調査を行った.近代品種と在来種の交雑による雑草イネやF1ハイブリッド品種の後代系統の雑草化がみられ,関係機関へのレポートとして提出し注意を促した.また,3月4日-3月16日までタイ,ラオス南部,カンボジアへの栽培,野生種の調査を行った.一部成果が東奥日報に掲載される予定である. 3.ダイズグループ;ダイズとツルマメの遺伝子流動の実態を明らかにするため,韓国東部の安東市周辺について,ツルマメの開花初期にあたる8月下旬と,種子登熟期にあたる10月中旬に各々1週間現地調査を行った.両者の同所的サイトは珍しくなく,ツルマメはダイズ畑の縁に頻繁に生育し,ダイズ個体にからみつく個体も観察された.また調査サイトの一つで,有限性で開花の早い中間型と思われる個体がツルマメ集団の中に認められ,両者の間で遺伝子流動が生じていると推察された. 4.メロングループ;インド東部におけるメロンの多様性を明らかにする目的で,9月上旬にミゾラム,メガラヤ,アッサム州の在来メロンを調査した.いずれの地域においてもノーネットメロン及び雑草メロンを見ることができ,特に前者はマクワ・シロウリとの関連が示唆された.
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