2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15255015
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡田 直紀 京都大学, 農学研究科, 助教授 (40335302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 稔 京都大学, 農学研究科, 教授 (60026599)
北山 兼弘 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (20324684)
安部 久 森林総合研究所, 木材特性研究領域, 主任研究員 (80343812)
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Keywords | 乾燥常緑林 / 落葉フタバガキ林 / 最大光合成速度 / 窒素利用効率 / 木部構造 / 材密度 |
Research Abstract |
東北タイのサケラートにある乾燥常緑林および落葉フタバガキ林において,常緑と落葉という葉の性質や木部の構造の違いが各樹種の光合成とどのような関係があるかを調べるために,主要樹種の最大光合成速度を測定した.常緑で材密度の大きい乾燥常緑林の樹種は,落葉フタバガキ林の樹種に比べて葉が厚く,葉の単位重量あたりの最大光合成速度は小さかった.しかし,落葉フタバガキ林の構成樹種間で比較すると,フタバガキ科以外の樹種では葉の単位重量あたりの最大光合成速度がフタバガキ科樹種よりの大きい傾向にあった.落葉のフタバガキ科樹種では,常緑林の樹種と大きな違いが見られなかった.同様の傾向は光合成の窒素利用効率についてもみられた.乾燥常緑林の樹種は落葉フタバガキ林の樹種に比べて葉の窒素濃度が低かったが,同じ窒素濃度で比較すると窒素利用効率は高く,少ない窒素を有効に利用していることが示唆された.落葉フタバガキ林の中では,フタバガキ科樹種は窒素の利用効率において乾燥常緑林の樹種に近く,また窒素濃度がことなっても窒素利用効率に大きな違いがみられなかった.
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