2005 Fiscal Year Annual Research Report
アマゾン川流域およびギニア高地における木本植物の進化と木部形態形成
Project/Area Number |
15255016
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
福島 和彦 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (80222256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 浩之 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (50210555)
戸丸 信弘 名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 教授 (50241774)
松下 泰幸 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (60335015)
鈴木 三男 東北大学, 植物園, 教授 (80111483)
丸山 毅 独立行政法人森林総合研究所, 生物工学研究領域, 主任研究官 (20353865)
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Keywords | アマゾン / リグニン / 樹木 / 木部 / 形態形成 / 熱帯雨林 |
Research Abstract |
遺伝子資源の宝庫であるアマゾン川流域および植物が独自の進化を遂げてきたギニア高地における本植物(おもに被子植物)の木部形態形成に関し、材利用の観点から材質を左右する因子に焦点をあて、環境適応と遺伝学的分類の両面から知見を得る。 本年度は、7月にマトグロッソ州北部のコトリグアス周辺の熱帯雨林を調査した。今回採取した熱帯産樹木は、ブラジル側研究者の尽力にもかかわらず、日本に持ち出すことが許可されず、カウンターパートの研究室に保管中である。昨年度採取した試料について、組織解剖学的性質、理化学的性質について解析をおこなった結果、アマゾン産樹木は密度,抽出物量などが高い傾向を示した。樹種ごとに心材と辺材の木材成分を比較すると,メタノール可溶部は辺材より心材が多い傾向にあり,アルカリ可溶部は逆の傾向が見られた。11種のアマゾン産樹木および比較としてスギ心材、辺材各メタノール抽出物を試料として、DPPHフリーラジカル消去活性測定による抗酸化性試験を行った。アマゾン産樹木にはメタノール抽出物が全般に多く含まれており、抗酸化性試験ではJatobaなどいくつかの種で日本材のスギよりも高い抗酸化性が確認された。また、全ての試料において心材の抗酸化性は辺材のそれよりも高いことがわかった。アマゾン産樹木メタノール抽出物の酢酸エチル可溶部は、スギのそれと比べて量が多く、高い抗酸化性を持つものもあった。Guarita心材メタノール抽出物の酢酸エチル可溶部のGCMS分析から、抗酸化性物質として知られるカテキンと没食子酸が同定された。また、SOD様活性測定では,Jatoba(Hymenaea courbral)心材とIpe-amarelo(Tabebuia serratifolia)心材のアルカリ可溶部に高い活性が見られた。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] A new analysis of the depolymerized fragments of lignin polymer in the plant cell walls using ToF-SIMS2006
Author(s)
Saito, K., Kato, T., Takamori, H., Kishimoto, T., Yamamoto, A., Fukushima, K.
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Journal Title
Applied Surface Science (印刷中)
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